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第12回全世界空手道選手権大会・決勝日

2019.11.10
新極真会ニュース



勝ち上がりトーナメント
男子トーナメント
女子トーナメント

初日ダイジェスト
第12回全世界空手道選手権大会の初日が武蔵野の森総合スポーツプラザで開催された。世界101の国と地域から選抜された男女204名が一堂に会した今大会。初日は日本開催初となる2コート同時進行となり、男女三回戦まで行なわれた。4年分の思いが詰まった激しい闘いが繰り広げられた。

【男子Aブロック】

ゼッケン1番をつけた海外勢のエース格・全ヨーロッパ王者のマシエ・マズールが、まずはどんなスタートを切るのか注目が集まった。だが二回戦でイランのアブーザル・タレガン・ガファリにまさかの苦戦を強いられる場面もあり、不安な立ち上がりとなる。続くセルゲイ・クリアギン戦を3-0で逃げ切り、最終日につなげた。

日本勢では山本和也が二回戦を左中段蹴り、左下突きの合わせ一本勝ち。三回戦も本戦5-0で快勝して調子のいいところを見せた。前田勝汰も得意の突きの連打で、二回戦、三回戦を連続の本戦突破。初制覇へ向けて好調の滑り出しとなった。

またロシアのハサイ・マゴメドフを三回戦で迎えた緑強志は、延長戦で下段廻し蹴りを効果的に決めていき、判定3-0と差をつけて四回戦へ進出。難関をクリアした勢いで、山本和也との五回戦に臨む。清水翔希は、上、中、下に蹴り分けた攻撃が効果的で初日をクリア。目標のマズールとの対決を実現させた。

波乱は、山口翔大の三回戦敗退。本戦はハンガリーのマテ・ダビッドに左右の下段廻し蹴りを決めていったが、延長でやや押され気味に見えたのか判定0-4の差をつけられた。

【男子Bブロック】
波乱含みと見られていたこのブロックは、ツートップのナザール・ナシロフとヴァレリー・ディミトロフが活躍する。

ナシロフは初戦を本戦5-0で快勝すると、三回戦で後迫龍輝と対峙した。互いにスピードがあるため、素早い足技の交換が随所に見られた。本戦は1-0でナシロフがリード。延長は勝負に出た後迫に、上段ヒザ蹴りを一閃。これがまともに入り、後迫が一本負けを喫した。

一方のヴァレリーは、初戦を後ろ廻し蹴りで一本勝ち。三回戦はヒザ蹴りで技有りを奪っての判定勝ちとなり、ここは下馬評通りのツートップが実力を示した。


異彩を放ったのは、戦前から注目を集めていたパウリウス・ジマンタスだ。初戦を右下突きで一本勝ち。次戦では、前蹴りから左下突きを決めてわずか18秒で一本勝ちを収めた。19歳の怪物誕生に、会場が大いに盛り上がった。

日本勢は大石航輝がイリヤ・ヤコブレフに三回戦で散った他は、亀山真、島本一二三が順当に勝ち上がる。だが、入来建武が苦戦を強いられることとなる。初戦は強豪のファディー・アランと対戦して、下段廻し蹴りで乗り切ったが、三回戦でロシアのアレクサンダー・ドローストに粘られる。どうにか再延長で逃げ切ったが、最終日に不安が残る闘いとなった。

【男子Cブロック】

Cブロックは、三上和久が三回戦でロシアのエフゲニー・オトプコフと対戦して延長まで粘る。最後は0-4で敗れてしまったが、印象に残る闘いを見せた。加藤大喜は、得意の後ろ蹴りや多彩な蹴りで揺さぶりをかけた闘いで、初日をクリア。動きに硬さがみられる場面があったものの、初優勝へ向けて調子が尻上がりになりそうだ。

抜群の動きを見せたのは、落合光星。初戦を下突きで一本勝ち。三回戦も圧力をかけて強烈な突きを叩き込み、本戦5-0で勝ち抜いた。越智純貴も気力が充実しているようで初戦を5-0で勝利すると、三回戦ではブライアン・ヤコブセンを本戦5-0で撃破した。落合との五回戦は、激しい内容になりそうだ。

世界大会初参戦の渡辺優作は、素早い動きと得意の突きで初戦を4-0、三回戦ではヴィクトル・べリアエフを破り、最終日に勝ち上がった。

海外強豪として注目を集めているエドガー・セシンスキーは、ヒザ蹴りを軸に勝ち進み、五回戦で渡辺を迎えることとなった。

【男子Dブロック】

史上二人目となる世界大会連覇を狙う島本雄二は、闘病を続けている鈴木国博支部長がセコンドにつく中、安定した組手を見せた。初戦は一つひとつの技を確かめるように、下突き、中段突き、前蹴り、下段廻しと技を振り分けながら本戦5-0で快勝。三回戦のマレック・オドゼニアックとの試合も、まったく軸のブレない動きで突き、中段突き、下段廻し蹴りを確実に決めていく。本戦5-0で勝利を収め、初日の最後を締めた。

江口雄智は、蹴り技のオプションを増やし進化した組手で、初戦、三回戦を危なげなく勝ち進んだ。島本、江口が好調を示す中、湯川智仁、河瀬惇志が初戦敗退。鳥原隆司が三回戦でウラジミール・アルチュシンに一本負けを喫してしまう。

初日は日本男子の強さを証明した試合も多かった一方で、世界大会の厳しさを味わう試合もあった。

【女子Aブロック】

このブロックで注目を集めていたのは、ゼッケン1番の南原朱里。前回の世界大会ファイナリストが悲願の優勝を目指してスタートした初戦は、本戦決着。続く三回戦のエマ・マークウェル戦は再延長までもつれたが、最後は接戦をものにした。

第5回JFKO全日本大会で復活をはたした加藤小也香は、三回戦で胴廻し回転蹴りの技有りを奪い、ベスト8入りを決めた。また浅古麗美も、安定した組手で三回戦を突破し、南原との準々決勝戦へと駒を進めた。

野邑心菜は、二回戦で優勝候補の一角と見られているイリーナ・ワリエワと激突。接近戦で果敢に打ち合ったが、ヒザ蹴りと下突きを攻略できずに延長0-3で敗退した。

【女子Bブロック】

第1シードの久保田千尋は、強豪と評価が高かったハンガリーのリリ・メゾを本戦5-0で撃破。二回戦で体格差のあるブリジタ・グスタイタイテを破った手島海咲と三回戦で対戦し、真っ向から打ち合い延長4-0で勝負を決めた。

世界大会初参戦となった石原凜々は、三回戦で優勝候補のインガ・ミクスタイテと対戦。本戦2-0とリードし、延長はインガが巻き返して0-1のイーブン。再延長は圧力をかけてやや優位に立ったインガが制して、ベスト8に入った。

藤原桃萌は、イオアンナ・ベリフと再延長までもつれる接戦を展開。激しい消耗戦となり手数が減った藤原が、0-5と差をつけられて敗退が決まった。軽量級で意地を見せたのは、菊川結衣。積極的な攻撃でマルタ・ルボスを破り、三回戦ではイヴァンカ・テレヴァを延長3-0で差をつけて久保田との準々決勝へつなげた。

【大会トピック】

ハーフタイムでは、来場していたRISE世界フェザー級王者でプロキックボクサーの那須川天心に緑健児代表から花束が贈呈された。那須川は、「昔、自分も新極真会の試合に出たことがあります(ドリームカップ=当時)。その時は3位だったんですけど、今回、世界大会の会場に来て、とても懐かしい思いがあります。空手は小よく大を制するところが魅力です。僕も小さい方なので、小さい選手が勝つところをぜひ見せてもらいたいですね」と挨拶した。


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