第6回全世界ウエイト制空手道選手権大会・決勝日


第6回全世界ウエイト制空手道選手権大会・決勝日7月1日~2日、カザフスタン・アスタナで開催された第6回全世界ウエイト制空手道選手権大会。最終日は男子が準々決勝以上、女子は準決勝以上の試合が行なわれ、全8階級中7階級で日本人王者が誕生した。かつてない強さを見せた日本選手団の闘いを中心に、最終日を振り返る。

女子軽量級

女子軽量級は、準決勝で優勝候補筆頭の菊川結衣が敗れる波乱が起こった。試合序盤、リュミドラ・ウストイウゴワの上段ヒザ蹴りで体勢が崩れ、技有りを奪われそのまま敗北。決勝戦は、竹谷彩佑との日本人対決を制して勝ち上がった将口美希と、ウストイウゴワの争いとなった。突きやヒザに必殺の上段ヒザ蹴りを交えて攻め立てるウストイウゴワに対し、将口は正拳突きや下突きで打ち合いを演じる。本戦途中、ウストイウゴワが顔面殴打2回で減点1を取られたことが決め手となったか、将口が5-0で勝利。ダークホース的な立場から一転、世界女王の仲間入りをはたした。

優 勝 将口美希
準優勝 リュミドラ・ウストイウゴワ
第3位 竹谷彩佑
第3位 菊川結衣

女子中量級

 女子中量級は、全世界ウエイト制の連覇がかかる加藤小也香と、加藤の妹の千沙を下して勝ち上がった南原朱里が、第1回JFKO全日本大会以来、約3年ぶりに決勝戦で拳を交えた。突きの連打で前に出る南原に対し、加藤は左右に回り込みながら突きとヒザを中心に攻撃をヒットさせ、本戦では1本、延長では2本の旗が加藤に上がる。迎えた最終延長、南原は序盤につかみによる注意1を取られ窮地に立たされたが、ラスト30秒から突きと下段で一気呵成にラッシュを仕掛け、逆転勝利。準優勝をはたした第11回世界大会以降、満足のいく成績を残せていなかった南原だったが、悲願の世界タイトル奪取で完全復活を遂げた。

優 勝 南原朱里
準優勝 加藤小也香
第3位 アナスタシア・ミロネンコ
第3位 加藤千沙

女子軽重量級

 女子軽重量級は、同階級の日本人で唯一、ベスト4に残った荒木千咲が意地を見せた。準決勝では地元・カザフスタンのイオアンナ・べリフに判定4-0で本戦勝利を収め、優勝に王手をかける。もう一方のブロックからは、優勝候補筆頭のインガ・ミクスタイテを破って勝ち上がったイェカテリーナ・グロワが決勝へ駒を進めた。荒木は試合序盤から突きを中心に攻勢に出てペースを握る。ラスト30秒からは突き連打、ヒザ、中段廻し蹴りで猛攻を仕掛けた荒木が、初出場初優勝を飾った。

優 勝 荒木千咲
準優勝 イェカテリーナ・グロワ
第3位 イオアンナ・べリフ
第3位 インガ・ミクスタイテ

女子重量級

 女子重量級は、今大会での引退を表明している将口恵美と、前人未到の全世界ウエイト制4連覇がかかる佐藤弥沙希が決勝戦で激突した。回転の速い突きと内股蹴りで圧力をかける佐藤に対し、将口は回り込みからの突き、下段廻し蹴り、ヒザ蹴りで応戦。本戦は佐藤に1本の旗が上がり、勝負は延長戦に突入する。本戦同様、接近戦で互角の打ち合いを演じた両者だったが、ラスト20秒からラッシュをかけた将口が優位に立ち、判定3-1で悲願の初優勝を飾った。すでに全世界大会、全日本大会、全日本ウエイト制大会を制している将口はこの優勝をもって4大大会のグランドスラムを達成し、有終の美を飾った。

優 勝 将口恵美
準優勝 佐藤弥沙希
第3位 谷岡菜穂子
第3位 アンナ・ヴィシニャコワ

男子軽量級

 男子軽量級は、準々決勝で多田耀成、竹中達哉、熊谷幸敦が相次いで姿を消し、王座奪還の願いは岡﨑陽孝に託された。この大会に3連覇がかかるドミトリー・モイセイエフとの準決勝は、本戦、延長ともに激しい打ち合いとなり、最終延長に突入。試合終盤、回転を上げて手数で上回った岡﨑が4-1で王者を撃破し、決勝戦では全ヨーロッパ大会2016軽量級王者のアンドレイ・ズィンチェンコと対峙。本戦、延長ともに激しく打ち合う好勝負となり、決着は最終延長にもつれ込んだ。ズィンチェンコの突きとヒザのラッシュに岡﨑が応戦する形で試合終了となったが、ズィンチェンコに顔面殴打での注意1が与えられていたことが判定に影響したか、3-2で岡﨑が初優勝をはたした。

優 勝 岡﨑陽孝
準優勝 アンドレイ・ズィンチェンコ
第3位 イェルケブラン・ベイセムバイェフ
第3位 ドミトリー・モイセイエフ

男子中量級

 男子中量級は、最終日へ進出した河瀬俊作、小野寺天汰、吉澤穂高に期待がかかったが、ともに反則による減点を取られて敗北を喫し、全階級の中で唯一、海外勢がベスト4を独占する結果となった。決勝戦は、準決勝でミハイル・ツィクラウリを破ったサラハト・ハサノフと、オレクサンドル・スフィナレンコを下して勝ち上がったマキシム・スモリャコフが激突。序盤は接近戦での打ち合いとなったが、突き、下段廻し蹴り、ヒザ蹴りでペースを握ったハサノフが中段突きで一本勝ちを収め、中量級の頂点に立った。

優 勝 サラハト・ハサノフ
準優勝 マキシム・スモリャコフ
第3位 ミハイル・ツィクラウリ
第3位 オレクサンドル・スフィナレンコ

男子軽重量級

 男子軽重量級は、ともに優勝候補に挙げられていたナザール・ナシロフと前田勝汰がファイナルへ進出した。ナシロフは準々決勝で山田一仁を、準決勝ではヴァルデマラス・グダウスカスをそれぞれ延長で撃破。一方の前田はアルテム・セメノフに内廻し蹴りで一本勝ちを収め準決勝進出を決めると、加藤大喜との9度目のライバル対決を迎えた。過去には最終延長までもつれることも多かったこの試合だが、加藤が胸をつけての攻撃による注意を3回もらい、本戦で前田が勝利。決勝戦は、開始直後から突きの連打と下段で攻め立てた前田が手数で圧倒したように思えたが、旗は2本しか上がらず。延長戦は、内廻し蹴りや上段ヒザ蹴りで一発を狙うナシロフの攻撃を冷静に見切った前田が突きで攻勢に回り、判定3-0で初優勝を飾った。

優 勝 前田勝汰
準優勝 ナザール・ナシロフ
第3位 ウラジミール・アルチュシン
第3位 加藤大喜

男子重量級

 男子重量級は、準々決勝で落合光星がイリヤ・ヤコブレフに延長0-5で敗れ、山本和也はルーカス・クビリウスのヒジおろし打ちで一本負けを喫したが、入来建武、島本雄二の両エースは揃って準決勝進出を決めた。入来は第45回全日本大会以来の対決となったヤコブレフとの準決勝終盤、突きからの左下段廻し蹴りでラッシュをかけ、本戦5-0で完勝。一方の島本は準決勝でルーカスと対戦。回り込みながら左正拳突きや下段廻し蹴りでペースを握ると、ラスト10秒からは突きと下段でラッシュをかけてルーカスを下がらせ快勝。第46回全日本大会、第11回全世界大会、第48回全日本大会に続き、4年連続で入来と島本が決勝戦で顔を合わせることとなった。島本は序盤から多彩な攻撃で先手を取る。入来は左下段廻し蹴りを中心に応戦するが、得意のラスト30秒ラッシュは鳴りを潜め、逆に島本が攻勢に出て入来を下がらせる場面もあり、本戦4-0で勝利。第48回全日本大会のリベンジをはたすとともに、4大大会のグランドスラムを達成した。

優 勝 島本雄二
準優勝 入来建武
第3位 イリヤ・ヤコブレフ
第3位 ルーカス・クビリウス