2018年WKO昇段審査


3月4日、東京・ハートンホテル東品川で、2018年WKO昇段審査会が開催された。隔年で開催されるJKO昇段審査会を含め、これまでは総本部道場で行なわれてきたが、50名が受審した今年は規模を拡大し、場所を移しての開催となった。ロシア、スウェーデン、ポーランド、アルメニア、イタリア、ハンガリー、マカオ、オランダ、香港の海外9ヵ国(地域)からも受審者が集い、それぞれが己との闘いに挑んだ。

「これから受審するみなさんは緊張があると思いますが、この日のために一生懸命稽古をしてきたと思います。自分を信じて平常心で挑んでください。全員が午後の組手にいけるようにがんばってほしいと思います」

冒頭には緑健児代表があいさつを行なった。あわせて、2年に一度、3月に開催されてきたWKO昇段審査会が今年をもって終了し、今後は世界大会、世界ウエイト制大会後の開催に一本化されることも発表された(来年以降は毎年、3月にJKO昇段審査会が開催される)。続けて、審査委員を務めるブライアン・フィトキン師範(スウェーデン)、フルコ・カルマン師範(ハンガリー)、小林功副代表、三瓶啓二師範があいさつを行ない、受審者にエールを送った。


独特の緊張感に包まれる中、午前中の一次審査は受審者全員での基本からスタート。その後は段位別に分かれ、移動、型と続いていく。拳立て、ジャンピングスクワットの体力審査に入る頃には汗が噴き出し、苦しそうな表情を浮かべる受審者の姿も見られた。柔軟審査が終わると、午前中の一次審査が終了。13時からは合格者が発表され、37名が一次審査を通過、7名は組手で巻き返すことを条件に、グレーゾーンでの合格となった。

二次審査の10人組手は、3面に分かれて同時に進行された。注目を集めたのは、ともに四段に挑戦した阪本晋治支部長、鳴海沖人支部長、山田一仁支部長の3名。とくに、現役選手でもある山田支部長の相手は、入来建武、岡﨑陽孝、湯川智仁、賀数拓海、渡辺優作・和志兄弟など、一線級で活躍する選手ばかりが務める過酷なものとなった。タイプの異なる相手が続き、次第に体力を削られていく様子が見て取れたが、「試合を想定してつないでいけ!」という緑代表からの檄に息を吹き返し、10人目の岡﨑には跳び後ろ蹴りも繰り出していく。見事に完遂をはたすと、受審者や見学者から割れんばかりの拍手が起こった。

山田支部長の愛弟子である長野義徳は、弐段への挑戦となる10人組手に挑んだ。山田支部長同様、現役トップクラス相手の組手が続き、終盤に差し掛かる頃には息が上がりはじめる。だが、「高い蹴りも出せ!」という山田支部長の声に反応し、10人目の相手を務めた岡﨑には上段廻し蹴りを見せるなど、最後まで気持ちが切れることはなかった。

ロシア勢からは、ローマン・ネステレンコが参段へ挑戦。審判は、過去に激闘を展開した塚本徳臣師範が務めた。ネステレンコはすでに現役を退いているものの、過去の実績が考慮され、日本代表選手を含む強豪が組手の相手を務めた。2度実現した入来との夢対決でも現役時代を彷彿とさせる動きを見せ、対等に渡り合う。引退後も厳しい稽古を重ねているだけあり、危なげない内容で完遂をはたした。

第6回世界ウエイト制軽重量級で準優勝をはたしたナザール・ナシロフも、ネステレンコとともに参段を目指して10人組手に挑んだ。湯川、渡辺和志、賀数、入来、和田欣大、志村朱々璃、渡辺優作、浦中鉄平、岡﨑、入来と、こちらも厳しい相手が続いたが、ネステレンコをはじめとするロシアチームの声援を背に、キレのある動きを披露。最後まで動きは衰えず、圧巻の内容で連続組手を終えた。

すべての組手が終了すると緑代表から合格者が発表され、40名が昇段を許された。「見事に合格したみなさん、本当におめでとうございます。みなさんは基本から最後の組手まで、あきらめずに自分の持てる力をすべて発揮して合格いたしました。帯が上がればますます、いろいろな方々から注目されます。ぜひとも新しい帯に恥じないように、これからさらに上を目指してがんばっていただきたいと思います」とメッセージを送り、審査会が幕を下ろした。