2011年10月22日、23日。いよいよ四年に一度の空手オリンピック、第10回記念全世界空手道選手権大会の日程が決定しました。早いもので、この秋で前回の大会から三年が経過します。日本でもこの秋に行う第42回全日本大会より、代表選抜選を開始する運びとなっています。
世界各地区、各国でもこの大会を目指して厳しい代表選抜が繰り広げられることと思います。どうか、選りすぐりの強豪選手を本大会に派遣して下さいますようお願い致します。世界各地の最強選手が集う、世界最強決定トーナメントを皆さんで作り上げて行きましょう。
次に、先日カザフスタンのアスタナカップに出張した折にスウェーデン支部のドルフ・ラングレン先生と久々の再会をしました。なんでも大会と同じ時期に国際映画祭があったらしく、忙しいスケジュールを割いてカザフスタン選手の指導と大会ゲスト参加に協力をいただきました。ドルフ・ラングレン先生は言わずと知れた国際映画俳優です。過密なスケジュールの合間でも道着に袖を通して稽古や指導に汗を流している姿、変わらずビルドアップされた体、そして何より極真空手を広めようとする情熱に深い感銘を受けました。やはり、極真空手を修行した方はどのような分野でも大成するのだな、とも感じました。この度、そのドルフ・ラングレン先生が来年の世界大会で演武を引き受けて頂けることになりました。本当に忙しいスケジュールのなか、貴重な時間を割いていただいたことに深く感謝いたします。ありがとうございます。
また、日本地区では「空手のオリンピック種目化」を推進するべく、その第一歩としてJOC(日本オリンピック委員会)との連携を強化しようとしています。7月、このJOCに加盟する・日本レスリング協会が母体となる「日本格闘競技連盟」に加盟致しました。この日本格闘競技連盟は、格闘技のオリンピック種目化を強く推進している団体であり、すでに多くの格闘技が加盟を果たしています。空手界の大同団結、そのためにフルコンタクト空手の団結が、空手のオリンピック種目化に向けた必要条件となります。皆さんが考えられている以上に困難な道でしょう。この実現は早くても2020年、いや2024年でしょうか。なぜ、私たちは昨年の総会でこの道を選択したのでしょう。困難な道こそが私たちの歩む道であり、それは理想の道なのです。奇跡は起きるものでなく、起こすものです。私たちは、この壮大な夢に向かって、過去ではなく、しっかりと未来を見据えて行かなければなりません。私は、今のWKOに集う素晴らしい仲間とならば、この夢が実現できると信じています、必ず。また、世界中の全加盟国で、空手のオリンピック種目化を実現するべく、地道な活動を積み重ねて頂くことを祈念しています。
さて、先日、総本部夏合宿がありロシアからの空手留学生も迎え入れて、全部で約300名が参加して空手三昧の日々を過ごしました。やはり、大好きな空手を通じて大切な友人と寝食を共にすることは幸せなことです。楽しいですね。また、いつものことながら、ロシアからの空手留学生が示してくれた、空手を学ぶハングリー精神にも深く感心を致します。やがていつか彼らが国際大会の舞台で大活躍する日が来るでしょう。彼らの情熱は、総本部夏合宿に参加した全ての皆さんにとって、とても勉強になりました。どうか、充実した実りある留学にしてほしいと思います。
最後になりましたが、カラテドリームカップ2010も目前に迫ってまいりました。海外から参加される皆さんは十分気をつけて来日していただき、大会では持てる力を十分に発揮して欲しいと思います。この大会は1360名が参加するマンモス大会であり、準備も佳境に入ってまいりました。今年も多くのドラマが生まれることと思いますが、主役たる選手には最後の稽古をしっかり積んで、悔いのないように思う存分戦ってほしいと思います。今月も私たちが一致団結して、素晴らしい組織作りに邁進
していきましょう。
押忍
新極真会代表 緑健児