すべての人に感謝
昨年の暮れ、内藤師範から電話があり、3月に昇段審査を受けるということを伝えられました。
私も一緒に受審したいという思いもあったのですが、日程的に都合が悪く、断念することになり、その時から秋には必ず受審するという気持ちで稽古に取り組んできました。
弐段への昇段と、今のところ最後となっている試合出場が2001年で、それ以降11年間は指導や試合の運営が中心となり、自分のことを優先した稽古があまりできませんでした。
その間もできる限り選手と同じ稽古をするということを心がけてきましたが、勤めている職場の環境が大きく変わったことや、中間管理職に昇進したことで、ここ数年は以前のようなペースを作ることが難しくなってきました。日曜日に後輩の試合を見て気持ちが盛り上がり、月曜日に出勤して我に返るということを何度繰り返したことかわかりません。
しかし、大阪大会も終わり、盆休みも明けた頃から完全に審査モードに切り替え、気持ちの中で久しぶりに空手最優先の時間を過ごしました。
藤井寺本部の師範稽古では、移動や型に多くの時間を割いて毎回チェックしていただきました。
大きな課題であったジャンピングスクワットと拳立ては天王寺の稽古終了後に毎回行い、1か月前からは、審査の流れに沿って、組手の前に一人で行うようにしました。
私はこの審査を3つの関門に分けて考えてきました。
まず基本、移動、型。
次が補強運動。
そして最後の30人組手です。
全員の見本となるような技術や体力を見せて、最後に強さと根性を見せる。そう誓って審査に臨みました。
・・・が、甘くはなかったです。
審査当日、ウォーミングアップをしていて体調の良さを感じ、調整がうまくできたと少し安心しました。
そして基本、移動までは良いペースでできたと思います。
しかし型の途中から力んでしまい、補強でもリズムが狂い、普段の倍以上の疲れを感じました。
組手の待機中は特に脚の疲労を消そうと必死でしたが、その思いも叶わぬまま開始の時間を迎えてしまいました。
対戦者の予想以上のラッシュで序盤から苦しい展開が続き、これで30人も相手にできるのかなと少し不安に思いました。
相手に押されて自分が下がるというイメージも全くしていなかったので、焦りもありました。
ですが、審査前から宣言していた通り、気持ちが折れることは一度もなかったです。
また、目の前の相手に対して必死で戦っている自分と、疲れていても、なぜか客観的に技術分析しながら組手をしている自分もいました。
最後の内藤師範との組手では、泣いている人もいたようですが、私は感慨に浸る余裕はなく、残った力を出し切ることだけを考えて向かって行きました。
そして終わった時は達成感ではなく、安堵感で一杯でした。
私自身、今回の審査内容には納得していません。
しかし、空手の修行に終わりはありません。
この経験を今後の稽古や指導に活かしたいと思います。
また、仕事や勉強で忙しい中、私のために多くの仲間が対戦者として集まってくれたことが一番嬉しいです。
最後になりましたが、入門以来20年間ご指導いただき、今回も対戦をしていただいた内藤師範、師範以外では唯一の先輩であり、10人組手、20人組手、30人組手すべての相手をしていただいた中島先輩、南大阪支部の指導の中心となってくれている長田指導員、対戦相手を務めてくれた指導員の仲間たち、当日応援してくれた方々、いつも一緒に稽古している南大阪支部の道場生、今まで私に関わっていただいたすべての方々へ心より御礼申し上げます。
南大阪支部
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