今年福島は最高気温37.8度の茹だるような暑さの中、福島市青少年会館の体育館で、毎年恒例の三瓶道場夏合宿が行われました。
僕は黒帯になって初の参加で、初日は朝の9時から夕方5時までの稽古で、二日目が朝の6時から12時まででした。
とにかく猛暑の中蒸し風呂状態の体育館で、よく続いたと思います。
誰一人倒れるものもなく、全員最後まで続いたのは日ごろの鍛錬の賜物ですね。
とにかく今年の合宿は、身体を鍛えたり技を磨いたりする稽古ではなく、ただただ意識を高めるための稽古でした。
頭ではわかっていても、なかなかそれを体に落とし込むことができず難儀しますが、確実に自分は成長していることが感じられるし、この三瓶先生の教えが自分の進む道だと確信しました。
空手は僕の生き方に繋がっています。
意識を高めていけば身体も心も成長します。
年はどんどん取っていくが、身体の使い方次第で強くもなるし健康にもなれます。
それをちゃんと実践している三瓶先生が目の前にいらっしゃるし、自分も実感しております。
僕たち生物は未来で起こることで、100%わかっていることがあります。
それは死ぬことです。
僕たちは必ず落ちる飛行機に乗っているのです。
その終わりに向かってちゃんと生きていくには身体は大事です。
大事な体を枯れさせないで意識を高めていくための稽古をしていくことは、日々の暮らし人生を楽しく生きることに繋がります。
まさに空手は人生そのものです。
僕は今年で55歳になりますが、もちろん空手はもっと強くなりたいし、大会にも出ているので優勝もしたい。
しかし体力はどんどんなくなっていくし、筋力も落ちていくので、今まで通りの稽古では限界がありました。
でもこの二日間の合宿で学んだことで「強くなれる」し「勝てる」と思います。
三瓶先生のように自分たち黒帯が実践することにより、この道は正しいのだと道場生は確信していくのだと思います。
黒帯としての役目みたいなものも学びました。
30年以上続いた合宿ですが、今回で最後になりました。
三瓶先生のいろんな思いがあり合宿は最後になりましたが、また違った形で勉強会を行っていくようです。
何となく寂しい気はしましたが、前へ進むための終わりですので、次がどうなるか楽しみでもあります。
最後には恒例のバーベキューをしながら、気絶しそうになるくらいおいしい生ビールを頂き、じゃんけん大会では先生が持っている記念のTシャツやらタオルやらを大放出し、盛り上がりました。
今回の合宿では、とても感動したことがあります。
今年から空手を始めた僕の友人の浅尾さん(56歳)が夏合宿初参加でしたが、最後までやり通したことです。
合宿参加だけでも驚いたのですが、自称必殺文科系の彼が、年中どこかしら身体を悪くしている彼が、駅からマンションまでの15分の距離も歩けなかった彼が、この暑くて辛かった二日間をやりきったのです。
空手って凄いです。
人を変える力を持っています。
心身共に成長させる力があります。
自分もいつか来るであろう死という終わりに向かって、空手を通して少しずつでもいいから高まっていきたい。
そして笑って死ねたら最高です。
と、こんなことを考え意識しながら稽古をした二日間でした。
高橋成信
7月26から27日にかけて、福島青少年会館にて三瓶道場恒例の夏合宿が行われました。
この合宿の最大の魅力は、三瓶師範が長年の空手修業により考案された秘伝を直接指導されるところにあります。
26日早朝より、黒帯対象の特別稽古に始まり、基本稽古、移動、型、組手を念入りに行いました。
このように書くと通常の稽古と何ら変わらないと思われますが、三瓶師範の理論に基づき、意識の置き方をよく考え稽古に移ります。
まずは上半身ですが、根っこの部分にあたる肩甲骨を上下左右、隈なく動かす運動から入り感覚を掴んだら、最終的には末端にあたる手を通して、そこで生み出した大きな力を伝える事が目的です。
下半身の蹴りの稽古でも、脚の付け根付近のインナーマッスルを意識しながら行います。
対人稽古で前蹴りを行い確かめ合うと、明らかに蹴りの伸びが変わるのを体感出来ました。
それと、忘れてならないのが空手独特の呼吸法(息吹)を使い横隔膜を落とし腹圧をかける事。技の重みや力強さが変わって来ます。
このような普段使用しない部位や呼吸法を意識的に使う事により、総合的な強さが増すだけでなく、正しい姿勢を保ったり、血行が良くなったりとの健康になれる効果も期待出来るように思われます。
若い時はウエイトをしたりサンドバッグを殴る蹴るの稽古をするのも良い。だけど、そういった稽古で付けた力はいつかは衰えてしまう。
若い頃の自分に負けない為の稽古…俺の空手には伸び代がある。
まだまだこれからだと三瓶師範はおっしゃいました。
また、若い世代にこのような気付きがあり、普段の稽古に肉付け出来れば鬼に金棒とも。
自分も今年で41歳になりますので、肉体的ピークは過ぎていますが、これに学び生涯武道として空手を捉え積極的に取り組んで行きたいと思います。押忍!
三瓶勲
福島支部
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