1月8日は白河道場、もちつき、稽古でした。
60名での回し蹴り200本。
正月休みで10日も稽古しなかったせいか太ももがやばかったです。
小学一年生から空手を始めて今年で10年目。初めてもちつきに、前日の手伝いから家族で参加できたことが嬉しかったです。
今、私の生活は空手中心です。
白河道場には、熱い滝島先生、熱い先輩達がいる。
子供クラスとは違い本気でぶつかれる。
あと何年後には、あのタコ八郎ゲームに参加するのかと思うと恐怖しかありませんが、これも空手の道場なら、覚悟して滝島先生、先輩達についていきます。
今年も精進して稽古に励みますのでご指導よろしくお願いします。押忍
(白河道場 小林祐花)
一年の計は鏡開き稽古にあり
次々と新しい経験をしている時、人は流れる時間を長く感じるようです。
初めて訪れた福島・白河道場に滞在した2日間は、普段の生活の何週間分にも相当する濃密で長い時間となりました。
玄関に入ってあたりを見回し、まず驚いたのは、白河道場の充実した設備です。
大きな薪ストーブの置かれたホール、50人以上がのびのびと動ける稽古場、大鍋のある調理場、シャワールーム、各種マシンが揃ったジム、託児所、ふれあい動物園(うさぎ小屋)まで併設された道場は、一部上場企業の保養所と見紛うばかりです。
とりわけ稽古場は私が経験したなかでも最大のもので、その広々とした空間を眺めながら間もなくここで自分が汗を流すのかと思うと否応なしに気持ちが高ぶりました。
ほどなくして道場生が揃い鏡開き稽古が始まりました。
普段稽古を行っているお茶の水道場とは異なる視界、号令とレクチャー、周囲の道場生……。
初めての環境にいることからくる心地よい緊張感のなか、自ずと感覚は鋭敏になり、気づきも生まれてきます。
「上段回し蹴り……何本にしようか。……200本!」正面に立った滝嶋先生がそうおっしゃいました。
私の隣に立っていたヒグマのような外国人道場生が青い目を絶望の色に染めて「Oh……」というため息を漏らします。
私も思わず「ぐぬぬ!」と喉の奥で唸りました。
前日、所属するお茶の水道場の鏡開き稽古では上段回し蹴りを100本蹴ったのですが、寝正月明けの身体は青息吐息でした。
倍の200本は完全に未体験ゾーン。
空前(絶後かもしれません)の回数です。
しかし、滝嶋先生から初めて指導を受ける稽古です。
この貴重な機会に臨み脳内ではエンドルフィンがどばどばと分泌されていました。
そのため、当初はどうなることかと思いましたが、終わってみればこの初体験の上段回し蹴り200本を、その1本1本をしっかりと認識しながらこなすことができました。
これが大きな収穫となりました。
東京に帰ってきてから数日後の基本稽古中、ふと右の上段回し蹴りがこれまでよりずっと自然に蹴れるようになっていることに気づいたのです。
鋭敏になった感覚の元でまとまった回数を試行したことで、身体の使い方にブレイク・スルーが起きたようです。
ずっとバラバラだったものがふとした拍子に?がったことにとても興奮しました。
さて、白河道場の鏡開き稽古の後半は立派な臼と杵をつかっての餅つき、そして酒宴です。
私も杵を振るわせていただき、おそらく十数年ぶりだったと思うのですが、久しぶりの餅つきを満喫しました。
つきたての餅が道場の調理場で雑煮になったところで酒宴がスタート。
お互いの杯に酒をなみなみと注いで、初めてお会いする方々と改めて言葉を交わし、すでに面識のある方々とはこれまで以上に深く語り合います。
酒宴が始まってから6時間(!)。
一通りの酒を飲んで宴が煮詰まってくると、いよいよ「白河道場名物・たこ八郎ゲーム」が始まります。
漫画『薩摩示現流』(とみ新蔵、津本陽/リイド社)には、「胆練り」という飲み会の様子が描かれています。
これは「回転する弾丸装填・着火済みの火縄銃の周りに車座になって酒を呑む」という薩摩隼人のかなり無謀な度胸試しなのですが、白河で行われる「たこ八郎ゲーム」の熾烈さはこの「胆練り」に準ずるものと考えていただいてかまいません。
車座の各所でフェイント、受け流し、カウンター、追い打ち等など組手さながらの攻防が繰り広げられます。
そして、このゲームの中盤あたりから不覚にも私の脳は日本酒の海に沈み、記憶が細切れとなってしまいました。
この後、湯島天神の神気を纏ったおっしーがひょっこりと現れ、もはや何次会かわからないカラオケバーでは歌姫・チャントモが前衛的な歌声でみなを魅了し、泉先輩が生まれたままの姿で演武的な何かを行い、道場に戻って飲み直そうとしたところに満を持して我らが久美子先生が登場し、ホールに中島みゆきの歌が響き、みなが雑魚寝をする仮眠室に岩本さんの慟哭が満ち……学生でもそうそうやらない羽目の外し方だったと思うのですが、残念ながら正確には記憶できていません。
ただ、刺激的で楽しかったという思いが記憶にある光景の端々に刻まれています。
すべてが新鮮でとにかく長い夜でした。
おそらく誰もがそうだと思うのですが、10代や20代の頃は己の人生が有限であるという当然のことに現実味がもてません。
私も30代も半ばに差し掛かりようやく人生の短さを実感し始めたところです。
何の気づきもなくぼんやりと日常生活を送っていると、光の速さで数ヶ月がすぎてしまうのです。
ただし、新しい環境、新しい活動、新しい出会い、次から次に新しい刺激を受けている間の時間の流れはとても長く感じられます。
たとえば、上京して一人暮らしを始めた年、社会人として仕事を始めた年などを思い返してみると、その前後に比べてずいぶん長かったように思います。
私が新極真会の門を叩いて2年近くが経ちます。
その間、週2~3回の頻度で稽古に出ていますが、日々空手を通して新しい経験をさせていただいています。
そのため、この2年は鮮明な数々の思い出とともに、以前よりもゆっくりと時間が流れたように思います。
そして今回、白河道場の鏡開き稽古に初めて参加させていただいたこの2日間は、特に時間流れがゆっくりだったように感じています。
同じ80年を生きるなら、できるだけ多くの新しい経験をして、体感時間の長い人生を生きた方がお得かもしれません。
ただ、どんなに入れ込んだことでも、ともすればマンネリ化が訪れます。
すると時間の流れは速さを増し、あっという間に5年、10年がすぎてしまうことでしょう。
できるかぎりそうならないよう、これからも新しい経験ができる機会には積極的に身を投じ続けようと思っています。
一年の計は鏡開き稽古にあり。
白河道場での稽古から一夜が明けて東京へ戻る帰りの車の中、日本酒がまだ幾分残った頭でぼんやりとそんなことを考えました。
今回、数々の貴重な経験と気づきの機会をいただいた滝嶋先生と白河道場の方々には感謝の念に堪えません。
ありがとうございました。
そしてみなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。押忍。
(お茶の水支部 大谷智通)
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