私が空手を始めたきっかけは、当時通っていた演劇学校の主催する、中高学校生を対象にした舞台の為の一環でした。
戦争を題材にしたテーマでしたので、体連の為に空手を選択し、道場に見学に行ったのが始まりでした。
元々格闘技等は興味はあったものの、真剣に打ち込めるものはなく、飽きっぽい性格も持ち合わせて要る為、習い事は長く続かないと思っていました。
ましてや仕事に時間を費やして、思うように日々の生活の時間も上手く使えていなかったので、30歳を超えてからの空手への挑戦には抵抗もありました。
やりたい気持ちと、やれないのではないかという気持ちとのバランスのなかで、幾度か見学をした後に、実践体験をさせて頂くことになりました。
初めて参加した道場のクラスは、若い世代の選手や海外の選手が多く、一般的なスポーツとは違い、今まで経験したことのない感覚が芽生え、同世代と比べて体力はあったものの思うように動けない体に現実を思い知りました。
師範が快くいつでも来て良いとおっしゃって下さったので、プレッシャーを感じず自分のペースで少しずつ道場に通うようになりました。
選手クラスの先輩方を拝見していて力強く、格好良く、自分もこうなりたいと心から思ったのを鮮明に覚えています。
やれないのではというマイナスな気持ちは払拭され、やりたい、続けたいいう気持ちを素直に持てたのも事実です。
初めての審査の日、日常では経験することのないような痛さや怖さはありましたが、練習をした分だけ返ってくる楽しさを感じることも出来ました。
仲間達と競いながら続けて来れましたが、日々の忙しさから足が遠のいた時期もあり、1日練習を休むと弱い心になり道場へ行くのが億劫になることもしばしばありました。
それでも続けてこれたのは、師範の限界をつくるな!という教えや道場に通う子供たちや先輩の姿を見てきたからです。
今回昇段審査を受けさせて頂けたことは、お力添えして下さった方全ての方のおかげであり、感謝し、今後の人生の指針ともなり、自信にも繋がりました。
空手を通じて成長出来たことを塚本師範はじめ、三島先生、先輩や仲間達に心よりお礼申し上げます。
新極真会の黒帯として恥じないようにこれからも精進してまいりますので、これからもご指導の程よろしくお願い致します。
ありがとうございました。押忍
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