ある日突然、空手を学びたくなったのです。
52歳でした。
私は生まれつきの難聴です。
普段は補聴器を着けていますが、外すとよく聞こえないです。
私は臆病でした。
でも通勤の行き帰りに見かける伊勢道場の看板が日毎に大きくなり、気になって気になって。もう我慢できないと見学に行きました。
そこではみんなが元気よく活気にあふれていました。
師範に年齢のこと、聴覚のことを話して、「大丈夫でしょうか?」と尋ねました。
師範に「大丈夫ですよ~。」と明るく答えていただき入門を決めました。
道場では若い方に交じって汗をかいています。
みんな心優しいです。
私が状況を呑み込めずまごまごすると、すぐに何をするのか教えてくれます。
先輩方も良くして下さり楽しく、時々痛い思いをしながら稽古しています。
でも休憩中に会話に入れないのは申し訳なく思います。
60歳までに黒帯になるという目標を立てたのですが、届かず緑帯でした。
身体を痛めたり、会社が倒産して電気の学校に通ったり、職探ししたりで稽古に行く気力が湧かない時もありました。
それでも続けてこられたのは、稽古した後の充実感が大きかったです。
仕事や生活で溜まったストレスが霧の晴れるようにすっとなくなりました。
苦労したのは型や移動稽古です。
複雑になると、手と足と顔の動きがバラバラになって、同時に動かせないのです。
老化防止に良いですよ。
昇段審査は65歳でした。
13年かかっています。
背中を押してくれた人がいたのと、これ以上遅らせると身体がもたないと挑戦しました。
しかしまぁ、10人組手のなんときついこと、、、
合格は師範、先輩方や皆さんの励ましのおかげです。
ありがとうございます。
さて、これで終わり、ではありません。
まだまだ身体が動く限り続けますよ~。押忍
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