先日発生したトルコ・シリア大地震でお亡くなりになられた4万人を超える方々に心から哀悼の意を表します。現地では今も多くの方々が倒壊した建物の下に取り残されているとのことで、何とか大切な命がひとりでも多く救出されることを祈念しています。同時に復興にあたられている皆さまには心より感謝いたします。
新型コロナウイルスの顕在化から3年、ウクライナ問題から1年が経過しました。いかなる困難も皆さんと手を繋いで乗り越えてきました。日々、目まぐるしく変化する世界情勢の渦中で、私たちは武道空手の世界振興を通じて世界の平和に微力ながら貢献できるように頑張ってまいりましょう。
今年初めてのニュースレターを配信する日本は暦の上で春になりました。新極真会では、昨年9月に待望の第7回全世界ウエイト制大会をポーランド支部の主催によって無事成功裡に終えました。あれから5ヶ月、私たちは最強最大の空手世界一決定戦となる第13回全世界大会の準備を開始させており、今回、加盟各地域や各国の出場選手枠(組手)を発表する運びとなりました。一方、型競技についても同様に競技規約や運営方法などの概要を整えておりますので今後の発表を楽しみにしてください。本大会は、本年10月14日、15日の両日、東京で開催します。目下、世界各国・各地区で選抜戦が繰り広げられていることと思います。準備にあたられる地区理事や国代表の皆さん、ご負担をおかけしますが何とぞ成功に向けてご尽力をよろしくお願いいたします。日本でも昨年12月に全日本選手権大会を開催し、第一次選抜として男子4名と女子2名を決定しました。また、5月に開催される第8回全日本フルコンタクト空手道選手権大会で二次選抜を行なって代表選手団を確定させます。
欧州では、4月1日にスウェーデンでヨーロッパ大会が開催されるとお聞きしています。コロナ禍やウクライナ問題に加えて冒頭のトルコ・シリア大地震などヨーロッパの厳しい経済環境のなかの大会運営は大変困難が伴うことと思いますが、ハワード・コリンズ師範やブライアン・フィトキン師範、ミカエル・ソデルクヴィスト師範といった大山総裁がご存命のころから極真空手の伝統を支えてこられた高弟の師範方が創り出される素晴らしい大会を心から応援しております。各国各地区の代表選手に選抜された選手の皆さん、またこれから選抜戦に挑む選手の皆さんには、決戦の日までの一日一日、一瞬一瞬を大切に、厳しい稽古を積み重ねて最高の自分を作り出して欲しいと願います。世界で一番稽古した空手家が空手世界一の栄誉を掴み取るものと信じております。ぜひ、頑張ってください。支部長道場長の皆さまにおかれましては、これから始まる世界大会にむけて本部でも様々な準備が急ピッチで進むことと思いますので、ぜひ通信のお返事や資料などのご提出などにご協力をお願いいたします。今から、皆さまと東京でお目にかかるのが楽しみです。
今年は、極真空手の創始者である大山倍達総裁の生誕100年を迎えます。先月8日には新年鏡開き稽古会を大山総裁が眠る護国寺で厳かに執り行いました。真っ青な冬空の下、真っ白な道着に身を包み、気を吐き、全力で突き蹴りを繰り出しました。私たちの今があるのも、大山総裁がこの素晴らしい極真空手を創始してくださったことに他なりません。いつも感謝の気持ちを忘れずに一日一日、道場で汗を流していきましょう。格闘技界では、プロ・アマ問わず様々な格闘技が勃興しており、その活動の様子は広く世界にソーシャルメディアを通じて私たちの目に届いてまいります。私たちが修行するフルコンタクト空手は礼にはじまり礼に終わる質実剛健の武道精神を基本にしています。格闘技界の潮流に流されることなく、私たちはあくなき空手修行と最強への探究を私たち自身に課して極真の道を全うしてまいりましょう。
最後になりますが、昨年末には道着リサイクルキャンペーンとして、WKO副会長で欧州委員長のクーン・シャレンベルグ師範のご支援のもと、世界各地区の理事方のご協力を仰いで、第一弾の活動を開始いたしました。この活動は2009年に開始していたものですが、国連が提唱するSDGsの一環として、再度活動を強化していった次第です。こうした社会活動や日々の空手稽古、競技会の実施などを通じて、フルコンタクト空手の武道教育を世界中で振興していき、平和な社会に少しでも貢献できるように力を合わせてまいりましょう。押忍
新極真会
代表 緑健児