2025年5月31日、6月1日に東京・有明アリーナで開催される「第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会」の準備にあたり、本大会を主軸として支えてくださっている本部スタッフ、そして全世界の支部長道場長の皆さまのご尽力に対し、心より敬意と感謝を申し上げます。
この大会は、フルコンタクト空手界の大同団結という大義のもとに行われる、極めて歴史的な意義を持つ国際大会です。皆さまの奉仕の精神とたゆまぬ努力は、この大義を現実に変える原動力であり、その尊さは計り知れません。
また、本大会は、新極真会がこれまで4年に一度開催してきた「全世界ウエイト制空手道選手権大会」を礎として、その延長線上にあります。これまで世界中の支部長道場長の皆さまと共に築き上げてきた「全世界ウエイト制大会」を今回、便宜上の併催という形に位置付け、「全世界フルコンタクト大会」をメインに据えたことは、私たちにとって断腸の思いでした。
しかしそれは、フルコンタクト空手界の未来、そして後世に残るべき統一された競技の発展のために、私たちが決断した大いなる覚悟の表れです。この大会を必ず成功に導き、私たちの決断を、意義あるものとして後世に残してまいりましょう。
現在、世界中には数多くの流派や団体が存在し、その多様性こそがフルコンタクト空手界の文化的な魅力でもあります。一方で、今回創設される「世界フルコンタクト空手道連盟」(WFKO)は、世界を各国・各地域単位に区分けし、競技的な視点で覇を競っていくことを目指しています。
このように、流派・団体という“横の軸”と、国・地域という“縦の軸”が交差する二重構造こそが、WFKOの大きな特徴であり、複雑でありながらも可能性に満ちた挑戦です。この矛盾や複雑さを受け止め、統合へと導いていくことこそが、私たちWKOに与えられた歴史的な使命だと感じています。
どうか、WKOを代表してWFKO理事を務めている仲間たちには、ぜひ皆さまからのあたたかいご支援をお願いいたします。そして各国・各地域、また各支部や道場の皆様には、国際連盟の一員としての誇りを持ち、引き続きのご協力をお願い申し上げます。
WKOは今後も、WFKOの幹事団体として本大会の成功という責務を全うしつつ、自らの独自性とオリジナリティをしっかりと世界に示していきたいと考えています。
本大会に出場する新極真会代表選手の皆さんには、オール新極真会として団結し、国を超えた仲間意識を胸に戦いに臨んでいただきたい。何より、当日までの約2ヶ月間の最後の総仕上げとなる過酷な稽古を死力達成の気持ちでがんばってください。
過酷なトーナメントの中では、WKO同士の対戦も避けられない場面が出てくるでしょう。そのときは互いを尊重し、自国の誇りをかけて、堂々と戦ってください。
そして、団体としての戦いの局面では、私たちは一丸となって新極真会の選手を応援し、各階級の上位をWKOが独占していきましょう。
新極真会代表 緑健児