いかなる困難も創意工夫で乗り越える


今年最後のニュースレターとなりました。年の瀬を控えて、皆さま大変お忙しい日々をお過ごしのことと拝察いたします。また、新型コロナウイルスの感染拡大のなか、何かと不便を強いられていることと存じます。ピンチをチャンスに変える心のたくましさをもって、自分自身を見つめながら稽古に邁進し、心身を磨いていきましょう。

日本では11月21日・22日の二日間、第52回全日本選手権大会を開催しました。コロナ禍で様々な大会が中止・延期されるなか最大限の感染防止策を講じて、無事成功裡に終えることができました。本大会の開催に際しては、欧州地区代表のクーン・シャレンベルグ師範をはじめ、主要各地区の代表役員や選手の方々からたくさんの応援メッセージをいただき勇気づけていただきました。今大会は入来建武選手の優勝によって幕を閉じましたが、とにかく出場したすべての選手がよく頑張りました。新極真会を中心に多くのフルコンタクト空手諸流派の選手が自分の試合を戦い抜きました。その健闘を心から讃えたいと思います。コロナ禍において、とても不便な稽古環境に置かれながらも諦めず厳しい稽古をやり抜いてきた。そして、その戦いの場に上がってきた。この心意気こそが大会主催者にとっての誇りです。

一方、主催者も、今大会は挑戦でした。コロナ禍の大会を安全かつ確実に行うための無観客、世界配信という新たな試み。会場もいつもの東京体育館のアリーナの約1/4、約703平米の大型会議室。その狭いスペースに設えた大きな試合場。飛沫を低減する発声制限の敷かれた試合場周り。極めて過酷なフルコンタクト空手競技に身をおく選手の安全性を担保した上での感染対策の実施。いかなる困難な環境下でも関係者の創意工夫によって最高の舞台を整えるのが、主催者の心意気です。こうした選手と主催者の意気投合は、歴史上、ファンの記憶に深く刻まれた大会となり、新極真会の新たな、新しさを示すことができたと思います。そして、会場内こそ無観客ではありましたが、配信を通じて世界中の同志に、選手の戦いを届けられたことは、ある意味、世界最大の有観客大会であったといえるでしょう。今一度、優勝の栄誉に輝いた入来建武選手の栄光を心から祝福致します。おめでとうございます。

こうした主催者の試みは、感染拡大が報じられている欧州でも拝見しました。2022年に第7回全世界ウエイト制空手道選手権大会が開催されるポーランドでは毎年恒例のKokoroカップが開催されていました。恐らく、来たる世界ウエイト制大会を見越した国連盟のチャレンジと拝察し、オンラインでその戦いの模様を拝見しました。昨年の世界大会準優勝のマシエ・マズール選手とリトアニアの新鋭、パウリウス・ジマンタス選手の激しい戦いも感動しました。同大会に出場した選手ならびに関係各位の努力に心から敬意を表します。

さて、新極真会では昨年第12回世界大会を成功裡に終え、新たな4年サイクルをスタートさせた一年でした。その世界大会で2連覇を成し遂げた島本雄二選手は東京で道場を開設し、コロナ禍にありながらも後進の育成に着手しました。前述のマシエ選手や新時代をリードする入来選手の奮闘も象徴的でした。新極真会には、世界的なフルコンタクト空手競技の標準化の先導役を果たす責務があります。こうした競技の世界振興にともない、フルコンタクト空手諸団体の競技力も目覚ましく向上してまいりました。今一度、強い選手育成の重要性を再認識していこうと考えます。WKOは組織力と競技力の二軸をもってその責務に取り組まなければなりません。どうか、世界各地区の師範、先生方の選手育成への情熱ある取り組みを心から期待しています。頑張ってまいりましょう。

最後になりましたが、新極真会は私たちの手で作り上げる組織です。今年はコロナ禍との闘いに苦戦しました。組織はこうした難局ではいつでも皆さまのために最大限の支えとなって、皆さまの声を聞きながら寄りそっていきたいと考えます。常に安全性と社会性、そして経済性のバランスを考えながら世界の支部長道場長の活動を支援し、老若男女の門弟の皆さまが安心して武道空手を学べる環境づくりに尽力してまいります。そのような組織であれるように、皆さまと力を合わせて未来に向かって前進していきたいと考えています。

皆さま、世界各地の今をご家族とともに健やかに和やかに過ごされ、素晴らしい2021年をお迎えできますよう祈念しております。メリークリスマス!押忍

新極真会代表 緑健児

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