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渡辺和志が全日本大会初制覇、鈴木未紘は史上最多記録となる4連覇を達成 第58回全日本空手道選手権大会最終日

2026.10.12
新極真会ニュース

10月10日から11日にかけて、第58回全日本空手道選手権大会が東京体育館で開催された。「Fullcontact Karate WORLD SERIES」の第2戦「ワールドシリーズ・ジャパン」として開催された今大会は、来年10月23日~24日に行なわれる第14回全世界空手道選手権大会の日本代表第一次選抜戦となっており、組手は男子上位4名、女子上位2名、型は男女ともに上位4名が選抜される。最終日となった11日は組手部門の男子二回戦~決勝戦、女子準々決勝戦~決勝戦の試合が行なわれ、男女のチャンピオンが決定した。

【男子二回戦】

前回大会3位で今大会のゼッケン1を背負った渡辺優作は、スピードとパワフルな突きで藤原崚祐を本戦5-0で撃破。前回大会4位でBブロックのトップシードに入った岡田侑己は立石達也と対峙し、フットワークと多彩な技を織り交ぜて本戦5-0で完勝を収めた。前回大会5位で、第10回JFKO全日本大会重量級王者である遠田竜司は、突きの連打と強烈な下段蹴りで水谷翔を下して三回戦へ進出。前回大会ファイナリストで最終ゼッケンを背負う渡辺和志は、回転の速い突きで大橋伊織との打ち合いを制し、本戦5-0で勝利をつかんだ。

前回大会ベスト16、第10回JFKO全日本大会重量級3位の堀之内陽逞は、林晃世との激しい打ち合いを本戦5-0で制した。前回、前々回大会とベスト8に食い込み、第10回JFKO全日本大会軽重量級チャンピオンにも輝いた塚本慶次郎は、スピードと手数を活かした怒涛のラッシュで後迫龍輝を本戦5-0で撃破。前回大会6位で第10回JFKO全日本大会軽重量級準優勝の金岡陽大は、藤田春人との延長におよぶ熱戦を判定5-0で制した。

その他、片桐大也、湯川智仁、大坪星太、古庄正樹、村田哲成、髙橋耕介、中島健心、鈴木皓大、大坪裕希が三回戦へと歩を進めた。

【男子三回戦】

優作と片桐による一戦は、本戦2-0と決着がつかず延長へ。延長では激しい打ち合いが展開され、片桐に注意2が課されたこともあり、優作が判定5-0で勝利を収めた。湯川と堀之内の対決では、前蹴りなどでけん制する湯川に対し、堀之内は後ろ廻し蹴りから突き、蹴りと強烈な技で攻め立てる。力強い下段蹴りで湯川がヒザをつく場面もあり、終盤の打ち合いを制した堀之内が本戦3-0で勝利した。塚本と星太の闘いは、互いに間合いを保ち、一瞬のすきを狙う緊張感のある一戦に。星太に2度の抱え込みで注意2が課されたこともあり、終盤にギアを上げた塚本が本戦5-0で勝利した。古庄と岡田は、試合開始から激しい技の応酬を展開。果敢に距離を詰める古庄に対し、岡田は下段蹴りや大技で応戦し、終盤にはペースを上げる。本戦5-0で古庄の猛攻を振り切り、岡田が勝利を収めた。

遠田と村田による激闘は、接近戦で圧力をかけた遠田が、終盤に左右の突きで猛攻を仕掛け、本戦4-0で勝利。髙橋と中島は近距離で激しい打ち合いを展開し、中島に2度の注意が課されたこともあり、本戦5-0で髙橋が勝利をつかんだ。金岡と鈴木の一戦は、本戦0-0と両者一歩も譲らず、勝負は延長へ。終盤のヒザ蹴り連打などで優位に立った金岡が、延長4-0で勝負を制した。裕希と和志による三回戦最後の試合は、開始早々から高速の技の応酬となり、本戦は和志に旗1本で引き分け。延長では回り込みを使いながら突きの連打や下段蹴りで攻めた和志が、4-0で勝負を決めた。これにより男子ベスト8が出揃った。

【男子準々決勝戦】

世界大会日本代表の座がかかった準々決勝戦。優作と堀之内による重量級対決は、優作が近距離で鋭い下突きを繰り出せば、堀之内は力強い下段蹴りで応戦。両者一歩も譲らない攻防が展開される。ラスト30秒になると堀之内がギアを上げ、突きとヒザで猛攻を仕掛ける。優作も反撃するが及ばず、飛躍をはたした堀之内が本戦4-0でベスト4入りを決めた。

技巧派同士の一戦となった塚本と岡田の対決。両者が間合いを取って出方をうかがう場面もあったが、接近すると一転して激しい攻防が展開される。両者が大技を繰り出し、会場がどよめく場面もあるなど、一進一退の攻防となった。その最中、塚本に注意2が課されたことも響き、本戦3-0で岡田に軍配が上がった。

第10回JFKO全日本大会決勝の再戦となった、遠田と髙橋の闘い。近距離での激しい攻防が繰り広げられるが、その最中に遠田に注意2が課されてしまう。終盤は歓声の中、両者が力を出し尽くす打ち合いとなり、粘り強い組手を見せた髙橋がライバルに本戦5-0で勝利。初の全日本大会ベスト4入りをはたした。準々決勝最後の試合となった金岡と和志の闘いは、接近戦で火の出るような打ち合いが展開された。回転の速い突きの応酬、強烈な下段蹴りの打ち合いを制した和志が、本戦4-0で勝利を収めた。これにより男子ベスト4が確定した。

【男子準決勝戦】

準決勝第1試合では、堀之内と岡田が激突した。ミドルレンジの蹴りを有効に使いつつ、接近戦でも多彩な技を見せた岡田に対し、堀之内も力強い突きや下段蹴りの連打で対抗。一進一退の攻防は本戦、延長ともに決着がつかず、再延長も打ち合いの末に判定2-0となり、体重判定が行なわれた。両者の間に10kg以上の体重差(堀之内108.8kg、岡田88.9kg)が認められたため、岡田に軍配。初のファイナル進出を決めた。

準決勝第2試合では、髙橋と和志による世田谷・杉並支部の同門対決が繰り広げられた。手の内を知る両者だけに本戦中盤までは静かな展開となったが、接近すると激しい打ち合いが展開される。本戦は和志に旗が2本上がるも引き分け。延長でも決着がつかずもつれ込んだ再延長では、終盤に突きの連打とヒザ蹴りを叩き込んだ和志が優勢に。最後は和志が判定3-0で、2大会連続のファイナル進出をはたした。

【男子3位決定戦】

堀之内と髙橋の新世代対決となった男子3位決定戦。堀之内が強烈な突きで攻め込む中、髙橋は下突きや下段蹴りを的確に当てていく。時折、上体をひねって堀之内の突きをいなす場面も見られ、終盤も内股蹴りやヒザ蹴りを交えた攻撃で髙橋が優勢に。本戦5-0で勝利した髙橋が、第56回大会の8位からジャンプアップし、3位入賞をはたした。

【男子決勝戦】

男子決勝戦は、昨年の準決勝戦でも拳を合わせた岡田と和志の闘いとなった。序盤、前蹴りから入って自分の間合いを保っていた岡田だが、距離を詰めた和志が回転の速い胸への突きやボディへの攻撃を叩き込む。接近戦の攻防で岡田も突きやヒザ蹴り、得意の回転蹴りなどで応戦するが、終盤に左右の突きの連打、下段蹴りで猛攻を仕掛けた和志が優勢となる。本戦5-0で和志が前回大会のリベンジ、そして全日本大会初制覇を成し遂げた。

優勝インタビューで和志は、「本当にここまでうまくいかないことばかりで、本当にまわりの方に支えられての優勝なので、本当に感謝しています。本当に自分が今まで、師範方が守ってきた伝統を崩してしまい、責任と覚悟を持ってここまで稽古してきたので、それが結果になって本当にうれしいです。(兄は)本当に一緒に闘ってきた家族であり仲間なので、すごく悔しい気持ちもありましたが、本当に兄のおかげでここまで強くなれたので、そういう意味でも感謝しかないです。ここまで来た以上は、皆さんが今不安になられていると思うので、もっと強くなって来年の世界大会はしっかり自分が優勝します。応援してくださった皆さま、世田谷・杉並支部の塚本(徳臣)師範をはじめ、本当に多くの方々に支えられての結果だと思います。決してここでおごることなく、『勝って兜の緒を締めよ』じゃないですけど、しっかり気を引き締めて稽古していきます」と力強く思いを語った。



【女子準々決勝戦】

前回大会準優勝の藤原桃萌と澤井ナノの一戦は、重量級と軽量級という体格差のある闘いとなった。下突きと下段蹴りで圧力をかけていく藤原だが、澤井もポジションを変えながら突きや下段蹴りを軸に強気の攻めを見せる。本戦は2-0で引き分けとなり、延長戦も火の出るような攻防を展開。最後まで圧力をかけ続けた藤原が判定5-0でベスト4へ進出した。2022年の全日本大会で拳を合わせている野邑心菜と、前回大会3位・目代結菜の闘いでは、近距離の攻防で目代のフットワークが光る。本戦は0-0で引き分けたが、延長では目代が足を使ってポジションを変えつつ、下突きや胸への突きを的確に繰り出す。野邑の力強い攻撃にも屈せず、目代が延長4-0で勝利を収めた。

初の四隅シードとして今大会に挑んだ細谷誉と、第10回JFKO全日本大会女子軽中量級王者の渡部はるあによる準々決勝第3試合。接近戦で力強い突きと下段蹴りを見舞う細谷に対し、渡部はフットワークを使いながら鋭い突きの連打を叩き込む。甲乙つけ難い展開となり、本戦は渡辺に旗が2本上がるも引き分け。延長では細谷に胸をつけての攻撃による注意1が課される中、渡部がポジションを変えながら激しい攻防を展開。延長3-0で渡部が勝利した。4連覇がかかる絶対女王・鈴木未紘は、第53回全日本大会3位の水谷恋と対峙し、コート中央での真っ向勝負を展開。本戦5-0で水谷を制圧し、準決勝に進出した。

【女子準決勝戦】

藤原と目代による準決勝第1試合は、接近戦での激しい攻防が展開された。目代が突きからインローへの蹴りを繰り出せば、藤原は左右の突きや下段蹴りで応戦。一進一退の攻防となった。最後は藤原の圧力が上回ったか、本戦4-0で藤原が決勝進出を決めた。

準決勝第2試合は、渡部と鈴木の顔合わせとなった。渡部が果敢に懐に飛び込む中、鈴木はポジションを変えるなどして的確に対応する。コート中央での激しい打ち合いを制した鈴木が、本戦3-0でファイナルへ進出した。

【女子3位決定戦】

3位決定戦は目代と渡部が拳を合わせた。両者ともに巧みにフットワークを使い、胸への突きや蹴りを交換し合う激しい攻防が展開される。熱戦の最中に渡部に注意2が課されたことも響いたか、本戦5-0で目代に軍配が上がった。

【女子決勝戦】

前回大会決勝、第2回KCCの決勝と、これまで幾度となくファイナルで拳を合わせてきた藤原と鈴木が、今大会の決勝でも激突した。試合開始直後からコート中央で激しい打ち合いが展開され、両者譲らない熱戦となる。藤原はフットワークも交えつつ鈴木と打ち合うが、終盤に鈴木が近距離でのボディへの連打、ヒザ蹴りなどで猛攻。本戦3-0で鈴木が勝利を収め、全日本大会の歴代最多記録となる4連覇を達成した。

鈴木は優勝インタビューにて、「JFKO、KCC、全日本と苦しいこともありましたが、沢山の支えや励ましがありすべて優勝することができました。ありがとうございました。絶対に負けないこと、そして空手を楽しむことを大切にしてこれからもがんばります。来年、必ず世界大会を連覇するためにまた1年しっかりつくり上げていきます。いつもたくさんの応援、サポートありがとうございます。今後ともご指導、サポートよろしくお願いします」と思いを語った。

【ドリームウィナーズ紹介】

男子三回戦・女子準々決勝戦と男子準々決勝戦の間には、Dream Winners(ドリームフェスティバル2026国際大会入賞者)が紹介された。代表して高校生男子重量級で優勝し、3連覇を達成した古谷侑大、型・中学生女子を制して4連覇を飾った川口純、シニア男子60歳以上65歳未満重量級を制して7度目の優勝をはたした扇谷卓哉が思いを語った。

【演武】

男子準々決勝戦の後に行なわれた少年部演武では、少年少女の気合いが東京体育館に響いた。アクロバティックな板割りも行なわれ、会場を大いに盛り上げた。

また、男女準決勝戦の後には、男女型部門で優勝をはたした山崎一平、田中利奈による演武が行なわれた。

男女決勝戦の前には、第13回世界大会・男子型部門王者である渡邊大士師範が特別演武を実施。十八の型を行なったのち、バット折り、板割りと続き、最後は廻し蹴りで迫力の氷柱割りを披露した。

【入賞者】

男子
優 勝 渡辺和志(世田谷・杉並支部)
準優勝 岡田侑己(和歌山支部)
第3位 髙橋耕介(世田谷・杉並支部)
第4位 堀之内陽逞(福岡支部)
第5位 塚本慶次郎(世田谷・杉並支部)
第6位 遠田竜司(東京江戸川支部)
第7位 渡辺優作(世田谷・杉並支部)
第8位 金岡陽大(川崎貝塚道場)
敢闘賞 村田哲成(福岡支部)
技能賞 塚本慶次郎(世田谷・杉並支部)

女子
優 勝 鈴木未紘(厚木・赤羽支部)
準優勝 藤原桃萌(福岡支部)
第3位 目代結菜(東京城南川崎支部)
第4位 渡部はるあ(福岡支部)
敢闘賞 渡部はるあ(福岡支部)
技能賞 澤井ナノ(東京城南川崎支部) 


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