感謝
この度は昇段審査を受審させていただき、また昇段のお許しをいただき、誠にありがとうございました。
私が空手を始めたのは、四十歳を過ぎて会社と家を往復する生活を変えたいとの思いからです。
息子がお世話になっている道場にオヤジクラスがあり、稽古内容もソフトだという家族のすすめもあって、体験させていただくことになりました。空手については、全く知らなかったので、道場の雰囲気がわからず先輩に迷惑をかけてしまいました。
それでも暖かくご指導いただき、稽古を続ければ続けるほど道場に行くことが楽しくなりました。
入門して4ヶ月が経過した頃、初めて昇級昇段審査の応援をさせていただきました。先輩の十人組手に、経験のない感動を受けました。そして、自分も何時かは、十人組手をしてみたいという思いを強くしました。
翌月からは一般部に移籍し、時間と体の許す限り道場に通いました。茶帯を頂いてからは、毎日道場に通うことを自分に課せました。
基本・補強・移動・型・組手、どれも満足にできない自分は、精一杯稽古することで少しでも上達することを目指したからです。
こうして空手を中心にした生活を半年間過ごしました。
松本師範に受審用紙を頂いてからは、日増しに大きくなるプレッシャーに押しつぶされそうな日々でしたが、一緒に受審する仲間と稽古することで耐えることができました。自分一人では、プレッシャーに潰されていたと思います。仲間の励ましで、稽古を続けることができました。
審査当日は、先輩に頂いた言葉[自分に悔いのない審査]を胸に審査に臨みました。準備運動から続く基本・補強・回転移動で完全に息があがってしまいました。続く型も緊張で記憶もない状態でしたが、なんとか乗り切ることができました。
そして、最後の十人組手が始まりました。黒帯の先輩の突きや蹴りの厳しさを痛感しました。
しかし、その厳しさの中にある先輩方の思いは、今ここでしか受け取れないもののように感じました。と同時に、今まで体験したことのない、苦しさと痛みを感じました。
その苦しさの中で聞こえた先輩、仲間の声援のおかげで私は最後までやりぬくことができました。
受審した仲間と共に黒帯を巻いていただいた時の感動は、一生の宝になっています。一人では達成できませんでした。
一緒に汗を流す道場の仲間のお陰だと思います。
これからも、道場の仲間と汗を流しながら稽古をしていきたいと思います。
最後になりましたが、暖かくご指導くださった松本師範、組手の相手をしてくださった先輩方、応援をしてくださった道場の仲間、父兄のみなさん、ありがとうございました。
そして、オヤジの我がままを理解し応援してくれる家族に、心から感謝します。押忍
奈良支部
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