「夫婦で黒帯に」
人生の中で、これ程迄に緊張感を味わった事があっただろうか。
木元師範をはじめ、黒帯の諸先生方が見守る中、昇段審査は静かにはじまりました。
普段の稽古通りにやれば良いと思うものの、極度の緊張からできるはずの事が出来ず、平常心を取り戻すのには時間がかかり、最後の十人組手には黒帯の先生方がずらりと前に並び気が遠くなりそうな緊張感が再び訪れた。
審査数日前に指導員の方から「五人目くらいが一番辛いと思いますが怖がらず頑張って下さい」と声をかけられた事を胸に、歯をくいしばり動き続けました。
自分が動かなければ、せめられてしまうので必死に動きました。
終了の声がかかった時の清々しさは今でも忘れられません。
達成感というものが確かにありました。
自分で自分に、「よく頑張った！」と、声をかけました。
主人と共に家族全員で始めた空手、まさか、この度の昇段審査受審のチャンスを頂ける事など、夢にも思わず。
始めた当時は、こんなに厳しい稽古には、ついていけないだろうと、諦めていたものの、空手の奥深さにいつしか魅了され、いつの間にか、空手を中心とした生活になっていました。
ここまで続けてこられたのには、やはり主人の力が、大きかったと思います。
足手まといにならない様に、コツコツと頑張ってきました。
心の底から感謝の気持ちで一杯です。
不器用で身体の小さな私を、ここまで指導して頂きました、木元師範、吉岡先生、黒帯の諸先生方、本当にありがとうございました。
年齢的に考えるとギリギリだったかもしれませんが、こんな自分でも昇段させて頂け嬉しく思います。
後に続く方達の励みになれれば、幸いです。
努力は必ず報われ、そして、裏切りません。これからも今迄どおりに出来ることを続けて、黒帯が似合う品格のある人間へと成長できることが、ささやかな夢です。
これからも益々のご指導を宜しくお願い致します。
最後になりましたが、昇段審査にむけて、一緒に稽古で汗を流した、道場の皆様、応援ありがとうございました。
空手を通して沢山の世代の仲間が出来、人間としての厚みが増したように思います。押忍
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