この度は、弐段への昇段審査の機会を与えていただき誠にありがとうございました。
私が入門させていただいたのは、今から26年前の24歳の冬でした。
それまでの自分は気が小さく、どちらかというと小中学校でもいじめられる方でした。
そんな性格だったためか強さに対する憧れは人一倍強く、プロレス中継などを見ては「あんなに強い人になれたらいいな」という思いで見ていたのを思い出します。
そんな中学生時代に、当時のマンガ雑誌を通じて「空手バカ一代」を知りました。
その時の衝撃はものすごかったです。
その時の思いを持ち続け、自宅の近くに極真の道場があるのを知った24歳の時に入門しました。
今回の弐段への挑戦は、ある時「自分は何で空手を始めたんだろう」と思ったのが最初のきっかけです。
入門から5年程で初段を取得して以来、大きな目標ももたず漫然と後輩の指導をして過ごしている自分に気付き、「これではいけない」と強く思うようになりました。
空手を始めたのは「極真は口だけではなく、実際に戦って証明する」、という単純明快な姿に共感したからです。
なのに、今の自分は何で戦わないんだ!と。
それから県内や、他県への試合の計画を立て、それに向けた稽古を始めました。
若い時と違って怪我もしやすく、試合もなかなか勝てないですが、「どんなに怖くても、びびっても戦えるようになる」という、気の弱かった自分が空手を始めた時の最初の目標に向かって再スタートを切りました。
そして今回、試合とは違う弐段への挑戦という戦いに挑みました。
当初は一年前の審査で受審する予定でしたが、審査の直前で稽古中に大けがをしてしまい、棄権することになりました。
けがは思った以上に重傷で、再び審査に臨むまでに一年を要してしまいました。
しかしこの一年は自分にとって昇段のみならず、今後歳を重ねながら空手を続けていく上で、必要な期間だった気がします。自分を支えてくれる妻をはじめとする家族のありがたさ、当たり前の様に自分に厳しく優しく接してくれる長野支部の仲間の大切さ、必死に稽古することで得られた新しい構えや技の使い方、いろんな気付きがあった一年でした。
入門から長い年月が過ぎましたが、ここまで続けてこれたのは長野支部だったからだと感じています。
藤原師範を始め、長野支部の諸先輩方には感謝と尊敬の思いでいっぱいです。
また、苦しい稽古を一緒にしてくれる仲間がいなければここまで頑張ることは出来ませんでした。
本当にありがとうございます。
弐段への昇段をお許しいただいた今後は、空手を始めた時の初心を原点とし、人生において戦うことの大切さ、空手の素晴らしさを後輩に身をもって示していきたいと思います。押忍
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