この度は昇段審査の許可をいただき、ありがとうございました。
私が新極真会和歌山支部に入門するきっかけになったのは、黒岡師範のお言葉が強く心に響く事があったからでした。
当初は保育園児だった息子に極真空手を見学させてみたところ、興味津々で喜んで通ってくれるようになりました。
私も父兄として、いつものように見学していました。
ある日、稽古中に師範が子供たちに指導中に言われていたある言葉なのですが、
「空手を習いたくても習わせてもらえない子供もたくさんいるのだぞ!高い月謝を払って習わせてくれているのだから、親に感謝してしっかり頑張らないとダメじゃないか!」
その言葉を聞いたときには、子供たちよりも私のほうが強く心を打たれたたのではないでしょうか。
その時私は強く思いました。
黒岡師範の道場に入門したいと。
そして、自分が果たせなかった空手の修行ですがもう一度挑戦してみたいと思いました。
私が空手を知ったのは、物心がついた頃です。
生まれた時から隣に住んでいた親戚のお兄さんが、道場で空手の指導をしていましたので、私にも家でよく基本や型を教えてくれました。
当時はわけもわからずラジオ体操でもやるかのように、遊び半分で弟と一緒に教わっていました。
もしかすると私の息子も入門した頃(5歳)には同じような気持ちでやってたのかも知れないな・・と思います。
ただ、当時は親にお願いしても道場には通わせてもらえませんでした。
いつの頃かは鮮明には覚えていませんが、本気で空手を習いたいと思ったきっかけは、昭和48年頃だったでしょうか、沖縄が日本に返還された同時期だったと思います。
小学校3年生頃だったと思いますが、「空手バカ一代」をテレビや本で見て、極真空手の存在を知ったからです。
当然、親にお願いもしましたが、やはり習わせてはもらえませんでした。
当時は習い事をさせてもらっている子供は、現在とくらべて少ない時代だったように思います。
学校のクラスにも、空手や水泳を習いたくても習わせてもらえない子供たちは多くいました。
空手を習えるのは、ある程度裕福な家庭の子供なんだな~という風にどの子も子供なりに考えていたのか、親を恨むといった事はありませんでした。
それから大人になってからは、何度かいろいろと他派ではありますが道場に通ってみましたが、仕事などを理由にほとんど続くことがなく、40歳を過ぎた頃にはすでに空手はあきらめていました。
そんな経験があったからかもしれませんが、師範のその言葉を聞いた時に、その頃の事を思い出したからなのかわかりませんが、強く何かこみ上げるような気持ちになりました。
それが私には忘れられない言葉となり、入門を決めることにしました。
現在は子供も9歳になり、私が極真空手を習いたいな!と思った頃の年齢になってきました。
最近はやっと目覚めたように、自分から進んで稽古をするようになり、親子で稽古ができるようになってきましたので、やってて良かったな・・と実感しています。
入門してからも師範にいろいろな指導をしていただいていますが、2度目の試合を見ていただいた時にアドバイスしていただいた事なのですが、大人になると、仕事のことや諸々のことで怪我をしてはいけない等といった諸々の事情を考えて、怖さもあると思いますが、それらに打ち勝つ「強い心を作ってください!」というお言葉をいただきました。
それ以来「強い心」を目標に精進しようと頑張りましたが、自分に弱いため私にはなかなか克服できません。
しかしその後、様々な機会において、その言葉がものすごく強い後押しをしてくれているように思います。
その後、県大会の試合に出させていただいた時です。
右足を怪我していましたので棄権も考えましたが、師範の言葉を思い出して頑張ることができました。
その試合の経験のおかげで、自分なりに大きなものを得られたような気がしました。
試合に出て良かったと思いました。
それからも、何度か試合に出るたびに、師範から貴重なアドバイスをしていただき、貴重な言葉をたくさんいただきました。
また、昨年の岩島先輩の全関西での試合でも「強い心」というもを目の前で見せていただき、貴重な教訓とさせていただきました。
今回の昇段審査ですが、50代から60代の先輩が3名昇段審査を受けることになっていました。
その中に、私も一緒に受審してもよいというお言葉を、黒岡師範から頂いたときは、恐れ多い気持ちもありました。
しかし、普段から一緒に稽古をさせていただいている先輩方と審査をご一緒できるような機会ですので、ぜひとも挑戦したいと思いましたが、審査の1か月前に事故で頭を怪我してしまいました。
ムチウチ症と出血が多くめまい等もひどかったので、当初はあきらめなければいけないかなとも思いました。
しかし、思ったよりも回復が早く、2週間位で動けるようになってきました。
いつも指導していただいてる松田先輩からも、「大丈夫なのか?普通の組手と違うぞ!」と心配の声もいただいたのですが、今まで稽古してきた自分自身を信じて、審査に挑戦してみたいと思いました。
審査当日、基本・移動・型と進んで力量になった頃に少しめまいを感じてきましたので、少し心配になってきました。
最後の組手の前になった頃には、ものすごく不安になってました。
だんだん弱い自分に負けそうな気持ちも起こってきました。
しかし師範の「強い心」や岩島先輩の試合を思い出して、なんとか最後まで頑張ることができました。
この日は、黒岡師範をはじめ多くの先輩方や諸先生方、応援してくださる多くの方々や家族の多大なご協力のおかげがあってこそ、今、自分が空手をさせてもらってるのだという事を改めて実感させていただき、「感謝の日」となりました。
ご協力いただきました皆様には、この場をお借りして深く御礼申し上げたいと思います。
どうもありがとうございました。
ようやくですが、果てしなく先の遠くて長い「空手」という階段の登り口に初めて立たせていただいたような気がしています。
それで「初段」って言うんだな・・って思いました。
これからはあきらめずに「強い心」で、少しでも道を前進できますよう努めてまいりたいと思います。押忍
和歌山支部
支部長/責任者:黒岡八寿裕
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