この度は、昇段審査の機会をいただき誠にありがとうございました。
私が空手をはじめたのは、いまから約17年前になります。
父親の影響で物心ついた頃から格闘技観戦が大好きで、中学校への進学を機に何か格闘技をやりたいと思い、はじめたのが空手でした。
空手をはじめた当初、私は同年代に比べて身体が大きい方だったことあって、運よく試合にも勝つことができ、中学3年になる頃には緑帯になっていました。
ただ、今思うと、当時の私は空手に対して「無意識」でした。
「自分でやりたい!」と思いはじめた空手ですが、続けているうちに稽古に出ていることに満足してしまい、もっと上達したい!勝ちたい!という意識を持って稽古に取り組めていませんでした。
そのせいもあって、高校受験をするころには、気持ちが空手から離れてしまい、高校進学を理由に空手を辞めてしまいました。
それから3年ほどしてから、元々通っていた道場の先輩にたまたま会う機会がありました。
先輩は他流派に移籍をされていたのですが、まだ現役選手としてバリバリ稽古をしているという話を聞いているうちに、私も無性に空手をやりたい気持ちになり、先輩に取り計らっていただき、再度入門させていただきました。
先輩のご指導のもと、白帯から再開した空手はものすごく新鮮でした。
それまで空手=組手と考えていましたが、基本・移動・型の動きにも1つ1つ意味があり、それを身体と頭で理解し、体現していくことが何より大事で、それが組手にもつながることに気付かされました。
そこからは、中学の時に空手をやっていた時とはまったく違う感覚で、空手に取り組み、楽しむことができるようになりました。
大学生になっても空手は続けていたのですが、就職が決まっていた会社で配属先が東京になり、それまで通っていた大阪の道場を離れることになってしまいました。
空手はどうしても続けたいと思い、勤務先の会社の近くだった東京東支部の遠田先生の道場に入門させていただき、稽古をつけていただきました。
仕事の都合で、思うように稽古に通えない時もありましたが、遠田先生から「稽古は来れる時に来ればいい」とおっしゃっていただき、マイペースではありましたが稽古に通い、茶帯まで上げていただきました。
それからしばらくして、埼玉の会社に転職することになり、遠田先生に埼玉中央支部をご紹介いただき、埼玉中央支部の東大宮道場に移籍させていただきました。
転職したことで空手に割ける時間が増えたこともあって、東大宮道場に移籍してからは、久加先生のご指導のもと、選手としていろいろな試合に出場したり、試合の審判、試合会場の運営などいろいろなことにチャレンジさせていただきました。
2016年の春頃、久加先生から昇段審査受審のお話をいただきました。
絶対にこのチャンスをものにしたいと思い、改めて基本の動きから全てを見直しました。
特に型は、昔から苦手意識があり、道場の稽古だけでは不安だったため、自宅でも毎日動きを確認するようにして、さらに道場での稽古時にチェックしていただいておりました。
昇段審査当日、自分の感覚ではさほど緊張は感じられず「これなら思いっきりできる!」と思い、一次審査に臨みました。
基本・移動・型・基礎体力・柔軟と進んでいきましたが、無意識のうちに緊張をしていたのか何度かミスをしてしまい、まだまだ未熟な部分を実感する瞬間がありました。
二次審査の十人組手も、想像していたよりずっと早く息が上がってしまい、段々身体が動かなくなり、「しんどい」という気持ちに支配されてしまい、何度も「もうダメか」と思う場面がありました。
そんな時、周囲の皆様からの声援やアドバイスが聞こえ、私の背中を押してくれました。
特に久加先生をはじめ、同じ道場の仲間の声がよく聞こえ、「こんなに応援してくれているのに自分は何をやっているんだ」と思い直すことができ、どうにか十人組手を乗り切ることができました。
道場の仲間からの声援が無ければ、この十人組手は乗り切ることができませんでした。
黒帯を取ったからお終いではなく、さらに上を目指しこれからも精進していきたいと思います。
最後になりますが、これまで手厚くご指導いただいた久加先生、一緒に稽古をしてきた道場生の皆様、今回の審査で応援してくださった先輩方や埼玉中央支部の皆様、本当に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。押忍
埼玉中央道場
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