このたびは昇段の機会を頂き、ありがとうございました。
僕は、兄が空手をしており、その影響で四歳のときに空手を始めました。
初めて黒帯の先輩の姿を見たときに、僕もいつか黒帯を締めたいなと思いました。
入門してから1年くらい経つと試合に出るようになりました。
普段の稽古では少し自分が強くなったかなと思うこともありましたが、試合ではなかなか勝つことができませんでした。
小学生になると強化練習に参加するようになりました。
最初のうちは張り切って参加していましたが、途中から練習が辛くなり、泣くこともありました。
しかし、試合で負けたときのことを思い出すと、やっぱり頑張ろうという気持ちになりました。
そして、師範や先輩、周りの仲間たちのおかげで、辛い練習にも耐えて空手を続けることができました。
昇段審査の当日は、とても緊張しましたが、遠田師範が「大丈夫だぞ」と言ってくださり、緊張が少しほぐれました。
型を途中で間違えてしまいましたが、最後までやり遂げることができて、ほっとしました。
十人組手の前に、茶帯に昇級する仲間たちの五人組手が行われました。
仲間の苦しそうな姿を見ていると、だんだん怖くなってきました。
自分の名前が呼ばれたとき、もうやるだけだと覚悟を決めました。
一人目の黒帯の先輩にいきなり技を効かされ、くじけそうになりました。
そこからは必死に耐えました。
途中で心が折れそうになりましたが、先輩や仲間たちの「頑張れ!」という声を聞いて、歯をくいしばって戦いました。
十人目は兄でした。
兄の突きは重く、手足はほとんど動きませんでした。
でも、声を出して気持ちだけは負けないと、最後の力を振り絞りました。
止めの合図を聞くと、涙が流れました。
このたびの昇段は、これまでご指導くださった南里支部長、遠田師範、先輩方、一緒に頑張ってきた仲間たちのおかげです。
心から感謝いたします。
これからも、心技体をみがき、日々精進していきたいと思います。押忍
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