50代になって健康のために気軽な動機で始めた空手であったが、帯の色が変わり、それに伴い行動が少しずつ変わり、気持ちが大きく変わってくると、入門当時は「遥か彼方に感じられた黒帯取得」が現実の目標になってきました。
自分たちの年代(60代)になると、「過去の話や思い出」ばかり話す人と「将来の目標や今後挑戦したいこと」を熱く語る人の二つに分かれてきます。
自分は絶えず後者でありたいと思い続けてまいりましたが、この機会にその気持ちを確固たるものにし、さらに研鑽してまいりたいと思っております。
ただ、体力・技術的なものは限界があるので、今の若い世代の人に「あの年になってもあんなことができる」、「自分たちもあの年代まで体が動くのだから、今の内にこんなことをやっておこう」というような若い人にとっての「将来のモデル像」を示すことができればと考えております。
そのために、今回の黒帯取得をゴールとするのではなく、ひとつのきっかけとして、さらにステップアップを目指してまいります。
道場訓にあるとおり、生涯の修業を空手の道に通じたとしても、空手の奥深さは十分認識しておりますので、老いていく自分がこれからどれだけのものを吸収し力をつけていけるかは不安ではありますが、それも含めて「残りの空手人生」を悪戦苦闘しながら楽しんでいけたら幸いです。
また、今後は自分の成長以上に、後輩たちの指導育成という大きな責務が課されますが、実際にやってみて、教える事の難しさ、考えている事を表現することの大変さを痛感しております。
その意味では、本当の大変さはこれからなんだと考えさせられる次第です。
いずれにせよ、こんなワクワクした体験ができる事に感謝するとともに、この貴重な体験をもっとたくさんの方々にも共有していただけるようまい進してまいります。押忍
※三重中央支部の情報はこちらよりご確認下さい。