この度は、初段への昇段審査の機会を与えて頂き、また初段をお許し頂き誠にありがとうございました。
48歳の入門から15年に渡り、ご指導いただきました楠師範、川口師範代ならびに諸先輩方、道場生に心から感謝申し上げます。
二人の子供の後押しとして入門した私を、師範は暖かく迎え入れてくれました。
空手に年齢はない、やりたい時がその時ですと言われました。
当初は白帯のままでいいと思っておりましたが、親子三人で道場に通う内に父親の私の方が空手に夢中になっていきました。
私が一人で稽古に行くようになってからは、何事も自分のためと思い通うようになりました。
しかし高齢での入門です。なかなか稽古についていけません。
その時に、師範から年を取れば身体能力は落ちていくが身体意識は逆に高まる。そして稽古は漠然とやるものではなく、考えて体を動かす事が大切ですと言われました。
一級になったころ、両親の介護が始まりました。
その頃、私は右肩の筋を切ってしまい二カ月ほど入院していました。
家族の協力もありなんとか仕事も稽古も出来るようになりましたが、父親が突然亡くなり、その三カ月後に母親も亡くなりました。
大変な時期が続きましたが、空手は続けていくという気持ちは心の中にありました。
一級を頂いてから七年目の春に師範から、黒帯を取りたいなら協力するよと言葉をかけられました。
私はやってみろ、挑戦してみろと受け止め、押忍と返事をしました。
そして、基本稽古をしっかりやりなさいと言われ、昼間の社会人クラスの稽古にも参加し、腹圧を意識して三瓶体操で健康骨、腸骨を練る稽古をしてから基本稽古に入ります。
三瓶体操は自宅でも毎日行いました。
審査に向けては、スタミナ稽古として、時間を計ってサンドバッグの打ち込みや腹打ちを行いました。
審査当日の連続組手では、途中サンドバッグ状態になりましたが、先輩方、道場生、父兄さん、家族の大きな声援を受け、諦めずになんとかやり通すことが出来ました。
有難うございました。心からお礼申し上げます。
これからは自分が出来る空手、歳を取っても長く続けられる空手を目指していき、楠道場の黒帯に恥じぬような行いをしていきたいと思います。押忍
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