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新極真会厚木・赤羽支部 三浦和明 初段昇段レポート(2025年4月13日)

2025.09.19
昇段レポート

2025年4月13日、私は黒帯昇格への最後の試練である10人組手に挑んでいた。
対戦相手の容赦ない突きと蹴りが体力を奪ってゆく。
3人目を終えた頃には、もはや立っているのがやっとだった。

『強くなりたい!』その〝一念〟だけで、18歳で池袋にある『極真空手総本部』の門を叩く。
しかし、猛稽古の疲労から、重症の肺炎を起こし、稽古の継続を断念する。

だが、〝一念〟だけは消える事はなく、24歳の時、町田道場に再度入会する。
しかし、骨折を機に、またしても道場から遠ざかってしまう。

時は流れ、52歳の時、『脊柱側彎症』と『腰部脊柱管狭窄症』から来る腰痛を改善するため、トレーニングジムに通い始めていた。
そのジム内で、空手教室を開いていたのが、元世界チャンピオンの鈴木国博師範だった。「今度は空手を楽しんでみて下さい」師範の言葉に、私の心に三度目の闘魂が蘇る。
しかし、左膝の靱帯断裂に骨折、やがて組手で叩かれ続けた心臓が悲鳴を上げていた。
『心房細動』だった。

「どうしても黒帯が取りたいんです!」そう懇願した私に主治医は、「でしたら」と心臓の手術を勧めた。
「手術をしたら空手が続けられるんですか?」
「三浦さんの場合、心筋の拡張が始まっていますから、二度の手術が必要かも知れません……」
「……」

最初の手術の折、師範からLINEが届いた。
「私も白血病と診断されました。どっちが先に治るか、競争しましょう」泪が流れていた。

何とか10人目の組手に辿り着いた時、一際大きな声援が聴こえて来た。
「最後、後悔のないように!」元気になった鈴木国博師範の隣で叫ぶ、現世界チャンピオンの鈴木未紘先輩の声だった。
『そうだ、私より苦しい想いをしている人間は山ほど居る。後悔のない人生にするんだ!』それが63歳になった私の、新たな〝一念〟となった瞬間だった。

このような私を支えて下さった鈴木道場の総ての方々に、心より感謝申し上げます。押忍

※厚木・赤羽支部の情報はこちらよりご確認下さい。


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