「ありがとうございました」
この度は昇段審査を受ける機会を与えてくださいまして、まことにありがとうございました。
極真は子供の頃から憧れていましたが、選ばれた者しか門をくぐれないという自分勝手な思い込みもあり、とても遠く感じる存在でした。10年ほど前に、近所に道場が開かれるのを機に、まず息子を入門させていただき、私も遅れて入門させていただきました。
入門当初は先輩方がとても近寄り難い存在で、先輩と会話を交わすことなど恐ろしくてできず、ただ黙々と稽古に励みました。稽古は先輩方の激しい動きについていくのがやっとでした。組手では、手加減されていたとはいえ、受け方もろくにできなかったため、ローキックをもらい続け、毎回足を引きずって帰っておりました。
翌日は出勤のための駅への道のりを、痛みに歯を食いしばり耐えながら、足を引きずって歩いていたのを今でも思い出します。ただ、痛みを感じることは嫌いな方ではなかったこともあり、痛みを感じるたびに、少しの喜びを覚えるとともに、自分は生きているのだと実感していました。
稽古に通う時は、道場が近くになるとお腹が痛くなったりして、今日は帰ろうかな……と弱気になったりすることもありました。しかし、そういう時こそ頑張らねばと気持ちを奮い立たせて、稽古に通った日々はそう少なくはありません。
一時期は調子に乗って仕事・家庭のことをあまり顧みず、週に4回以上稽古に通うこともありました。マイペースでとは言われていたものの、ちょっとやりすぎたかなと思いつつも、良き妻の理解のおかげで頑張り通すことができ、仕事の都合で数週間も通えない時もありましたが、なんとかここまでやってくることができました。
同時期に入門した同世代の方々とも仲良くしていただくとともに、その存在は稽古をする上でとても良い刺激・励みとなりました。私の無謀なわがままにもお付き合いしていただいたこと、お互いにアドバイス・助言などをしあったことは、現在の自分の空手スタイルを形成するに当たり、多くの影響を受けました。
昇段審査に備えては、自分なりに十分準備をしたつもりでした。しかし、審査はそんなに甘いものではありませんでした。独特の雰囲気に加え、先輩方及び稽古生に見られているというプレッシャーに負けそうになりました。最後の10人組手は、いつもの組手には程遠いもので、情けないくらいボロボロでしたが、何とか完遂することができました。
これもひとえに、鈴木師範、先輩方、稽古生の方々の温かい激励・言葉があったからこそだと思います。また、何といっても、仕事をしながら空手を続けることを容認してくれた妻の理解のおかげだと思っており、感謝の言葉が絶えません。
基本稽古も型も組手もまだまだだと痛感しておりますが、これを新たなスタート地点として心に強く思い、今後さらに精進していきたいと思います。
本当にありがとうございました。今後ともご指導の方よろしくお願い申し上げます。
押忍
厚木・赤羽支部
支部長/責任者:鈴木国博
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