9月2日~3日の2日間にわたり、第13回世界大会で初開催される型の日本代表強化合宿が開催されている。男子主将の渡邊大士、女子主将の将口恵美、選抜戦のカラテドリームフェスティバル2023を制した田中健太、田中利奈をはじめ、合計16名の日本選手団が藤原康晴監督、外舘慎一コーチ指導のもと、稽古で汗を流した。初日となった2日は、チサンホテル浜松町で稽古が行なわれた。
冒頭に行なわれた結団式では、藤原監督、外舘コーチがそれぞれあいさつを行なった。
「型は初めての世界大会で今からつくっていくところなので大変かもしれませんが、日本が今よりも強く、すごくなれるようにがんばっていきましょう」
「今日を入れて世界大会まであと42日です。今日と明日の稽古では今まで以上に技術、心、チームワークを伸ばしてその後自分の道場に持ち帰り、最高の状態で大会に臨みましょう」
その後、オブザーバーの木元正資師範、山田一仁支部長が紹介され、映像で全ヨーロッパ大会2023の男女決勝とドリームフェスティバル2023を鑑賞。全ヨーロッパ大会は藤原監督が「どちらの選手が優れていると思ったか聞きたい」と、選手たちは勝利したと思った側に挙手をしてその理由を述べた。その後はドリームフェスティバルの数試合が流され、勝敗を分けたポイントの検証が行なわれた。藤原監督と外舘コーチが判定の理由を解説しただけではなく、ここでも選手へ意見を求めた。
鑑賞が終わると、外舘コーチは「『自分はできる』と思わないようにしてください。試合で勝ったとしても、その時たまたま相手より優れていただけかもしれません。いい部分を伸ばして弱いところを埋めていってください」と語りかけた。藤原監督は「型に完成はないと思います。力強さを重視する審判もいればキレやスピードを重視する審判もいますので、どこを切り取られてもいいような動きをつくっていってください」とアドバイスを送った。
稽古はまず基本稽古から始まった。藤原監督、外舘コーチは選手たちの挙動に目を光らせ、たびたび稽古を止めて正しい立ち方や動作などを指導。型の稽古に入ると、世界大会で採用されている試合型の稽古が順番に行なわれた。一回戦の試合型である撃塞小からスタートすると、号令ありから行なわれ、「横蹴りは45度を蹴ってください」(外舘コーチ)、「手首の返しが早いよ」(藤原監督)など、細部まで指導が行なわれた。続いて男女別々に号令なしで行なうと、征遠鎮、十八も号令あり、号令なしで行なわれ、選手からも多くの質問が飛んだ。
夕食の会場では日本の男女ダブル優勝を祈願し、外舘コーチが乾杯の音頭をとった。その後は竹芝ふ頭広場に移動し、ライトアップされたレインボーブリッジをバックに記念撮影を行なった。