この度のウクライナ危機による多くの尊い命の犠牲に心から哀悼の意を表します。
日本では2月25日より、東京で第7回全世界ウエイト制大会日本代表強化合宿を開催しておりましたが、その前日にこの悲報を受けました。当初、この合宿期間中には世界オンライン合同稽古会を予定しておりましたが、急きょ延期し、その日は世界各地でお互いの気持ちを想い合って、稽古をすることとしました。私たちのウクライナ支部の仲間が命の危機に晒されていることに深く心が痛みます。人々の自由を奪い、平和な生活を脅かすいかなる暴力も非難します。いかなる戦争も反対すると同時に、一日も早く、平和な日々が戻ることを祈念しています。
日本では、3月12日、13日に代々木第一体育館において第1回全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会を開催しました。国内352の流派団体から1,277名の選手が集い、幼年から高校生まで学年別体重別58階級に分かれてフルコンタクト空手日本一の栄誉を賭けて激しい闘いが繰り広げられました。各流派団体の厳しい選抜を勝ち上がり、各々のプライドを賭けた熱戦は白熱し競技レベルがとても高いものでした。2014年に16歳以上の一般男女を対象とする全日本フルコンタクト選手権が創設されてから8年目。この競技の統一という大同団結の裾野が青少年のレベルまで広がって参りました。この間、さまざまな困難を乗り越えて、フルコンタクト各流派団体の先生方と手を取り合いながら、そして何より新極真会の同志たちと歩幅を合わせて、少しずつ前進してきた日々が感慨深いです。また、この晴れの舞台で新極真会の胸刺しゅうを躍動させ、堂々と他派の選手と闘う姿に心を打たれました。この青少年世代の戦う姿にフルコンタクト空手の未来を感じました。私たちが愛してやまないフルコンタクト空手の存在感を国際スポーツ界で示していき、彼らの頑張りに応えたいと考えます。
私たちは、本年9月に第7回全世界ウエイト制空手道選手権大会を開催する予定です。主催国として長年準備を進めていただいているレミギュシュ・カラピンスキー国代表を中心とするポーランド支部の関係各位に心から感謝いたします。また、長きにわたるコロナ禍に加え、隣国のウクライナ情勢の悪化などとても厳しい困難を乗り越えながら前進していただいていることに、深い敬意と労いの気持ちを届けたいです。本当にありがとうございます。
本大会は、すでに各地区で選抜された代表選手たちや出場国関係者など様々な方々が関わる一大イベントです。コロナ禍による国際間の往来の制限、そしてウクライナ情勢の変化、その他のさまざまな要因を前提として、何よりそこに携わる関係者の皆さまの心情や選手たちの想いを大切にしながら開催の可能性を追求したいと思います。
東京では、気温の高まりに春の訪れを感じます。桜の季節がやってきます。新学期を迎え、新たな活動年次を迎えます。二年前に発生した新型コロナウイルス感染拡大によって国際社会がとても窮屈なものになりました。さまざまな制限と戦いながら、私たちができる極限の活動を展開していきたいと思います。
大切な世界中の仲間を思いやりながら、一日一日、一瞬一瞬を大切に過ごしてまいりましょう。押忍
新極真会代表
緑健児