長期化するコロナ禍の中、世界各地でその対応は異なりますが、総じて緩やかに出口に向かっているように感じます。私たちも国際間の往来が制限され、大会やセミナー、キャンプなどの交流もできませんでしたが、そのもどかしさもあと少しの辛抱のようです。
このコロナ禍で延期された第7回全世界ウエイト制大会を予定通りに9月24日、25日に実施することを理事の皆さんと決定しました。この決定に際し、主催国として準備に取り組んでこられたポーランド支部の皆さんとオンラインの協議をもち、実施に向けた様々なハードルをクリアしていく覚悟を固めました。世界各地区の皆さま、国際大会の開催という私たちの挑戦によって、それは長らく国際戦の舞台を心待ちにして来た選手の努力に応えていきましょう。本大会ではセミナーや会議といった関連行事もあり、それらに関するご案内も行いますので何とぞご対応をお願いします。新極真会は前進します。
先日、4月26日は大山倍達総裁の命日でした。驚きと悲しみに暮れたあの日からもう28年が経ちます。先述しましたコロナ禍であっても世界中の仲間と強い絆で結ばれる、その絆こそ、大山総裁が創始してくれた極真の魂に他なりません。私たちにとって特別なこの日、大山総裁が眠る護国寺に参りました。東京は桜の季節を終え鮮やかな新緑に包まれました。前日までの雨は上がり、柔らかな春の陽差しに包まれながらお墓を掃除し、お花を手向けて線香を上げてご挨拶をしました。静かな風に在りし日の大山総裁を感じながら、まぶたを閉じ手を合わせて私たちの活動を報告し、その礎を授けてくださったことへの感謝を申し上げて来ました。コロナ禍でなかなか墓参ができない世界中の皆さんの気持ちを添えてまいりました。
新極真会では、フルコンタクト空手競技の世界標準化に注力しています。これは空手母国日本にある352の流派団体の先生方と手を携えながら、小異を捨てて大同につくという和合の精神で様々な折り合いをつけ、公益社団法人全日本フルコンタクト空手道連盟の和に入り、全日本選手権と国際選手権の開催を積み重ねてきました。この活動は2013年3月に産声をあげ今年で10年目を迎えます。この節目には第1回青少年大会が開催され、団結の裾野が一気に広がりました。その大いなる目標として、オリンピック競技化を見据えながら、ノンコンタクトとフルコンタクトの明らかな違いを訴え、その独自性を損なうことなく、ブレることなく、世界標準に向けた活動の一端を担ってまいりました。今後、先述した全世界ウエイト制を機にフルコンタクトの国際競技連盟を進化させていきたいと思います。
新極真会には103番目の加盟国としてマルタが加わりました。とても嬉しいニュースです。マルタの皆さん、これから共に頑張っていきましょう。人は人が集まるところに集まると言われますが、人が集まりたくなるような組織となるように常に気持ちを引き締めて、皆さんと共に未来に向けて歩んでいきたいと思います。ウクライナ情勢につきましては、先日配信しました声明に集約させていただきます。一日も早い世界平和の実現を心から祈念しています。
今年9月、ポーランドで皆さんとお目にかかれることを楽しみにしています。支部長道場長の皆さん、健康に留意して、元気にその日を迎えられるように頑張っていきましょう。押忍
新極真会 代表
緑 健児