長引くコロナ禍ですが、徐々に国際間の往来が再開しているように見受けられます。世界に活気が出始めてきました。
私たちも、第7回全世界ウエイト制大会の開催が迫ってまいりました。主催国であるポーランドでは、国代表のレミギュシュ・カラピンスキー師範を中心に関係各位が成功に向けて膨大な準備に奔走されていることと拝察します。
今回の大会については、いつも以上に様々な困難を乗り越えての開催となります。主催者のご負担は想像を超えるものでしょう。大会までの数週間、たくさんの連絡事項もあることと思いますが、本大会に参加する役員や支部長道場長、選手、コーチ、その他の関係者の皆さまは、自分でできることは自分でやる、そのような気持ちを共有して、少しでも主催国のすべての負担を軽くするように努めていきましょう。そして、多少の不便があってもそこは自分自身で我慢する。そんな、お互いを助け合う、思い合う気持ちを持ちながら、本大会をみんなで作りあげていきましょう。
主催国のポーランド支部の皆さま、大会開催まで多忙な日々を過ごされると思いますが、私たちは皆さんへの尊敬と感謝の気持ちを持って、世界各地から貴国に向かわせていただきます。どうか、よろしくお願いいたします。
また、コロナ禍で何かと制限の多い日常下で厳しい稽古を積み重ねてきた選手の皆さんにとっては待ちに待った世界選手権です。どうか、裏方の皆さまへの感謝を意に留めながら、最高のコンディションで現地に向かい、試合場では悔いのないように精一杯戦って欲しいと願います。本大会に付随して国際会議や世界空手セミナーなども開催されます。長らく会えなかった世界中の同志との再会はとても感動的でしょう。会議では未来に向けた活発な意見を交わし、稽古では道着に汗を噴かせて純粋な心の交流を楽しみたいと思います。直近の国際情勢の急変により、会いたくても会えない多くの仲間の存在を常に心に抱きながら、私たちにできることを精一杯頑張ってまいります。
前回のニュースレターから2ヶ月が過ぎました。日本では暑い夏の季節を過ごしました。この間、のべ3,022名の選手が出場するカラテドリームフェスティバル2022全国大会を成功裡に開催できたことが大きなトピックスです。フルコンタクト空手界で、これほどの大規模な大会を開くことで、世界中を元気にしたい、何よりコロナ禍でも稽古を頑張ってきた選手に競技の場を提供したい、そのような想いで本大会を準備し、当日の選手たちの奮闘を見つめました。入賞した選手の歓喜の涙は感動的です。努力を重ねて栄光を手にした頑張りを讃えます。勝てなくても立ち上がって前に進む子どもたちの強いまなざしや、試合が終わったわが子を抱きしめて健闘を讃える父母の背中。すべてが心に沁みました。絶対に勝負をあきらめない、投げない。フルコンタクト空手の厳しい修行を通じて体得する強い心で、人生の困難を乗り越えて欲しいと思います。
今後、世界各地でもこうした競技会が活発に再開されてくることと思います。どうか、空手を始めた生徒の皆さんもそれぞれの修錬レベルに応じた試合に積極的に参加してみてください。試合を体験することで、新しい自分を発見できると思います。苦しい稽古に喜びを持って取り組む、そんな楽しさ、明るさをもって道場に向かいましょう。フルコンタクト空手は素晴らしいです。今月も、私たちの新極真会を、私たちの手でより良い、誇り高き組織にしてまいりましょう。皆さまにはご協力をお願い申し上げます。
押忍
新極真会代表
緑 健児