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全世界空手道選手権大会を終えて:緑健児代表メッセージ

2023.11.01
新極真会ニュース

第13回世界大会の余韻を残しながらも時は過ぎ、東京では木々の色彩があふれる季節となってまいりました。今年も残すところあと2か月となり、みなさま公私ともにご多忙を増す日々と拝察します。


あらためまして、10月14日、15日に東京体育館で開催しました第13回全世界空手道選手権大会にご協力いただいたすべての皆さまに心からの感謝を申し上げます。世界各地から厳しい選抜戦を勝ち上がって、この晴れの舞台に立ち、厳しい戦況でも決して勝負をあきらめない不屈の精神と華麗な技を披露してくださったすべての選手の努力を称え、各選手に寄り添い、支えてこられたご家族やご友人のご厚情に深い敬意を表します。

フルコンタクト空手界、世界最強最大の選手権大会を制覇して、見事に男女各階級で世界チャンピオンに輝いた入来建武選手と鈴木未紘選手、そしてご家族や関係者の皆さまにお慶び申し上げます。また、今大会から初めて導入された型部門男女各階級で優勝を遂げた渡邊大士選手と田中利奈選手の華麗で荘厳な型の競演と世界一の栄光を勝ちとったことを心から祝福いたします。選手の皆さんの戦いの中でも、組手の男子準優勝に輝きましたヴァレリー・ディミトロフ選手が長年にわたって世界の最前線で戦い続ける心身の強さ、決勝戦で厳しい戦いを繰り広げた勝者を称える高潔さが心に沁みました。

新極真会は、この世界大会の開催年を時間軸として4年周期で活動しており、新たな時代に突入しました。新世代の勃興としては、カザフスタンから出場した選手たちの活躍が目に留まりました。戦う選手たちに休息はなく、また次なる挑戦に向けて道を歩み続けていくことでしょう。さらなる飛躍や成長を期待しています。がんばっていきましょう。

今大会では、フルコンタクト空手の未来を担う少年たちの元気と勇気、そして割り損ねた板に果敢に挑み、難易度の高い飛び技などを披露してくれた少年たちの演武に目頭が熱くなりました。その感動の流れを受けて、長渕剛さんが組織刷新20周年を記念して会歌を熱唱していただきました。とても感動的でした。今から約30年前、極真空手の創始者である大山倍達総裁が逝去されて組織が困難に直面し、もがき苦しむなかで、長渕さんが創っていただいた「新極真会の歌」が世界の心をひとつにしてくれました。あのとき、私たちに歌の力を授けていただいた長渕さんへの恩返しのためにも、私たちの想いが詰まった本大会の成功が重要でした。

さて、世界大会に付随して、理事会や総会、専門委員会なども積極的に開催されました。新極真会は私たちひとりひとりの組織です。私たちの、私たちによる、私たちのため新極真会を発展させていくために、とても大切な会議を重ねられたことを嬉しく思っています。今回は型競技を初めて開催した関係で、審判にあたっていただいた小林功審判長を筆頭に、各審判員の皆さまには大変なご苦労をおかけしたことと存じます。皆さまの誠実と努力によって型競技の歴史のページが開かれました。皆さまのご尽力に御礼申しあげます。

本大会や国際会議の終了後には「世界空手セミナー」を開催しました。全世界45の国と地域から参加した320名の空手家とともに、純白の道着を身にまとい、青空に気合を轟かせ、無心で突き蹴りを繰り出しました。汗を吹かせて、稽古に没頭した時間はとても充実しました。このセミナー期間中には、特別昇段審査会が催され、約100名の受審者が上位段に挑みました。基本や移動、型などの技術面を審査する一次審査と、その合格者に課せられる連続組手の二次審査はどれも過酷でした。総合審査の結果、心技体の強さが一定基準に達していると認められた方に昇段が許されました。合格した皆さん、おめでとうございます。一方、不合格となった方も、修行不足の部分を徹底的に見直し、継続して審査を受けて合格を手にしてください。この再起が大切です。皆さんの再挑戦をお待ちしています。

また、推薦昇段者も報告いたします。この昇段は、おもに高段位を対象とするもので、規定された空手修行や資格要件をクリアしたうえで、新極真会への多大なる貢献を重視して、担当委員会や理事会にて推薦の可否が審議されます。昇段された皆さまの新極真会への貢献やご尽力に敬意を表して、謹んでお名前を報告いたします。なお、これらの審査や指導にあたっていただきました審査や技術の各委員会や理事会の皆さまにも感謝を申しあげます。

最後になりますが、長らく続いたコロナパンデミックやウクライナ問題に直面しながら迎えた今大会の感動は言葉に言い尽くせない想いがありました。制限された生活を余儀なくされた年月を耐え忍び、今回、長時間のフライトを乗り継いで、宿泊先となる東京ドームホテルにたどり着かれました。世界中の支部長道場長の皆さんと次々お目にかかれる幸せをかみしめました。笑顔を重ねて、言葉を響かせ、握りあった手のひらの温もりに心が躍りました。束の間の日本滞在でしたが、少しでも快適に過ごしていただこうと準備しました。皆さんと大切なお時間をご一緒させていただきまして、本当にありがとうございました。
世界各地では紛争が続いており、新たな紛争も重なりその過激さや凄惨さを増しているように感じます。私たち空手家は日々の稽古を通じて強くなるほどに他者をいたわり、思いやる心を養ってまいります。この素晴らしい武道空手の世界的振興を通じて、少しでも世界の平和に寄与できるように鋭意活動を続けてまいります。


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