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第1回WFKO空手道選手権にむけて:緑健児


2024.11.01
新極真会ニュース

早いもので今年もあと2ヶ月を残すのみとなりました。国内では地球温暖化の影響で夏が長引き、鮮やかな秋の紅葉の訪れもつかの間、一気に冬の到来となりそうです。

今まさに、空手を始めたばかりの方々もいらっしゃると思います。真っ白の新しい道着に袖を通し、ごわごわした生地の肌触りを感じる。ぜひ、空手を楽しんで、道場で芽生える豊かな友情を育んでほしいと願います。

さて、今夏を振り返りますと8月末にハンガリー支部のジュガ・ヤーノシュ国代表や長谷部俊昭会長からお招きをいただいてキャンプに参加しました。
それは500人を超える大規模なもので、日本からも世界大会二連覇の島本雄二選手や第13回世界大会組手優勝の入来建武選手、同大会型優勝の渡邉大士選手といった豪華な顔ぶれが揃いました。老若男女、空手を始めたばかりの方も高段位の熟練の方も正拳突きから始まる基本稽古で気合を轟かせ、心身を鍛え上げて充実のひと時を過ごしました。

ハンガリーは2017年にジェルジー・カルマジン師範が稽古中に急逝し、その後2021年には世界的なレジェンドとして勇名を馳せたフルコ・カルマン師範、今年春には同国メディア担当として幅広い人脈を誇ったアルパド・カルマー師範がお亡くなりになるなど大きな歴史の転換期を迎えました。この節目にご逝去された高弟の師範方への畏敬の念を込めて同国を訪れることができたことを有り難く感じました。

とくに大山総裁がご逝去されたのちの混迷期に私たちの活動を支援してくださり、新極真会審査委員として昇段者に厳しくも温かい視線を注いでくださったカルマン師範が休まれるお墓を訪ねることができました。夏の暑い陽が射すその場所には、若かりし頃のベレー帽を被ったカルマン師範が描かれた艶やかな墓標が鎮座しており、そこに美しい白いお花を手向けて静かに掌を合わせてきました。青空の遠くから鐘の音が聞こえ、その墓石に触れてみました。それはまるでお元気なカルマン師範が、笑顔で私の手を握ってくれたあの日のように。大きくてゴツい、温かさで包まれたような感じがしました。

カルマジン師範やアルパート師範、ハンガリーをそして世界を長年牽引していただいた師範方への感謝を込めて、世界中の支部長の皆さんを代表してお祈りを届けてきました。

ありがとうございます、安らかにお休みください。

同国滞在中はハンガリー支部の皆さまにたくさんのおもてなしをいただきました。すっかりご厚意に甘えて、充実した思い出深い時間を過ごすことができました。ジュガ国代表、長谷部会長、ヨージェフ・カーローツィ副会長を中心に同国支部の皆さまに深く御礼申し上げます。

また、日本では伝統の全日本空手道選手権大会を10月5日、6日に東京体育館で成功裡に終えました。世界大会を軸とする四年周期の活動の1年目に相応しく新世代の活躍に目覚ましく、男子は多田成慶選手が初優勝、女子は鈴木未紘選手が世界大会、KCCに続いて優勝しました。また、他にも準優勝の遠田竜司選手をはじめ、10代の選手の入賞が目を引きました。

世界を2度制した塚本徳臣師範の長男、塚本慶次郎選手も躍進。今から30年前、大山総裁が逝去された1994年の第11回全日本ウエイト制選手権で初入賞、同年第26回全日本選手権でも初入賞を果たした塚本師範の姿が再現されたかのようです。

当時の組織混迷期の選手権を牽引した鈴木・塚本両師範のジュニアが30年後の大舞台で再び活躍する様子に時代の流れを感じました。世界的にも新世代の台頭を期待していますので、支部長の皆さまには引き続き、選手育成にご尽力をお願い申し上げます。

来年5月31日、6月1日には東京有明で第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会が開催されます。同大会は、フルコンタクト空手のオリンピック競技化を目指して、その存在を国際スポーツ界に知らしめる大同団結への一歩となります。新極真会は、このムーブメントの先導役を担い、その大会でも必ずや上位に登りたいと思います。

各国の名誉をかけた戦いであると同時に、新極真会の威信をかけたものでもありますのでオール新極真会で決戦に向けて準備を重ねてまいりましょう。同大会の各地区選抜が活発に行われ、日本とオセアニアでは代表選手の顔ぶれが揃いました。この他にも東南アジアや中央アジア、南米、欧州(二次)、中米などの選抜戦が11月に一斉開幕。中東、アフリカ、北米も選抜方針の報告を受けています。

フルコンタクト空手競技会の運営は多団体を総括する点で困難が予想されますが、どうか根気よく成功に導いていただきますようよろしくお願い申し上げます。そして、選抜戦に出場する選手の皆さんは、フルコンタクト空手世界一の栄誉を目指して、精一杯戦い抜いて、来年東京でお目にかかれることを楽しみにしています。

最後になりますが、ウクライナ戦争や、中東情勢の緊迫化といった長期化する国際紛争は、来年開催される全世界フルコンタクト空手道選手権大会にも影響を及ぼします。ロシアの空手家には国際的な競技活動への道が閉ざされたままです。ロシアのユーリ・シャバノフ国代表からはこうした制限措置にご理解をいただくものの、国際舞台への道が閉ざされている苦しい気持ちをお聞かせいただいています。一日も早い戦争の終結と世界平和を祈念いたします。

引き続き、私たちの新極真会が今以上に良くなるように力を合わせてがんばっていきましょう。

新極真会代表 緑健児


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