MENUCLOSE
OSU-NET お問い合わせ
ニュース
新極真会ニュース
ホーム > ニュース > ニュース > 新極真会ニュース > 空手最強を目指す若手選手が集結:ユース・ジャパン強化合宿2024

空手最強を目指す若手選手が集結:ユース・ジャパン強化合宿2024

2024.11.11
新極真会ニュース

11月8日~10日、19回目となるユース・ジャパン強化合宿2024が山梨県の富士緑の休暇村で開催された。選手強化委員には第6・10回世界チャンピオンの塚本徳臣師範や第11・12回世界チャンピオンの島本雄二支部長らが名を連ね、コーチには第13回世界大会組手チャンピオンの入来建武、同型チャンピオンの渡邊大士、第1回KCCチャンピオンの岡田侑己、第56回全日本大会チャンピオンの多田成慶、第10回世界大会チャンピオンの将口恵美など、そうそうたる面々が参加。全国から400名以上が集ったユース選手は、第56回全日本大会5位の塚本慶次郎が組手男子主将、第13回世界大会&第1回KCCチャンピオンの鈴木未紘が組手女子主将、型は第56回全日本大会3位の角野将太が男子主将、星芽里が女子主将を務めた。

【初日】
結団式では緑健児代表があいさつを行ない、「全力を尽くす、すべての稽古で手を抜かない。これをテーマにしてください」と語りかけた。続いて選手強化委員長の三好一男副代表が「みなさんが強くなって家に帰るのが一番のお土産です。食事も残さず食べる。これも稽古だと思って意識してください」と檄を飛ばした。


その後は緑代表から、組手、型の両男女主将にユース・ジャパンのワッペンとTシャツが授与された。続いて第56回全日本大会で入賞をはたした鈴木、塚本、角野、遠田竜司、髙橋耕介、山中咲和にユース特別賞として楯が贈られた。

続いて登壇した選手強化副委員長の奥村幸一師範は、組手男子主将の塚本に合宿のテーマと目的を問い、塚本は「伝統継承です。将来の日本代表を育成するためです」と力強く答えた。

全員での基本稽古を行なった後は緑代表が「入来建武選手をはじめ、第13回世界大会で重量級の主軸が引退しました。JFKO全日本も重量級は諸流派の選手が優勝してとても心配でしたが、全日本大会では多田成慶選手が優勝し、遠田竜司選手が準優勝しました。その他にも塚本慶次郎選手、髙橋耕介選手と3名の10代がベスト8に入り、若手ががんばっているなと安心できました。WFKO世界大会は各階級、日本のベスト4が出場します。JFKOはベスト4がいないので、自分がチャンピオンになるという思いでぜひチャレンジしてください」と激励した。

その後は小学生男女、型、U19男女、中学生男子の4グループに分かれて稽古を行なった。休暇村体育館で行なわれた小学生男女は年齢別や体重別で1分区切りの組手を行ない、その後は男女に分かれてセミナーが行なわれた。男子は前平斗真コーチが前手・前足の攻撃からのポジション取り、女子は藤原桃萌コーチが下突きのテクニックを伝授。参加者は2人1組になって実践した。その後はふたたび組手に戻り、最後は3分3セットのサーキットトレーニングを行なった。


セミナールームで行なわれた型は、平安1~5と安三、突きの型を号令、無号令で繰り返し、こちらもサーキットトレーニングで終了した。

塚本師範、島本支部長、入来コーチが指導した武道場は移動稽古に続いて組手を行ない、途中で中学生男子の村田哲成、半晴優禮が合流。最後はサーキットトレーニングで汗を流した。



村営体育館で行われた中学生男子は1分10ラウンドの組手を行ない、岡田コーチが大技を出す前の崩しなどを伝授。参加者は2人1組で実践した。その後は3人1グループとなり、1人が審判、2人が組手を行ない、勝者は残って審判だった参加者と組手を行ない、敗者は審判を務めるという組手を3回行なった。最後はサーキットトレーニングで終了となった。

緑代表、三好副代表はタイで開催されるアジア大会出席のため、ここで休暇村を後にした。

夕食の後はKCCの優勝報告会&ナイトミーティングが行なわれ、岡田コーチと鈴木が大会の感想と参加者へのメッセージを送った。

【2日目】
合宿2日目は、中学生以上が参加する早朝稽古で幕を開けた。開始時刻の午前6時前にはすでに休暇村体育館に選手が集まり、ランニングで体を温めた。入念なストレッチを行なった後は複数名でチームをつくり、ダッシュやクモ歩きなどの競争を行なった。


稽古終わりにはポーランドで開催されるKokoro Cupに出場する北嶋治将と古庄正樹を奥村師範が呼び込み、ふたりが大会への意気込みを語った。

午前稽古は全選手がグラウンドに集まり、トラックでタイムレースを行なった。男子は小5、小6、中1、中2、中3&高1、高2、高3&一般の7グループ、女子は小学生、中学生、高校生&一般の3グループに分かれ、1回目が2周、2回目が1周でそれぞれデッドヒートを繰り広げた。その後は学年別で短距離走を2本行なった。



午後稽古も全選手がグラウンドに集まり、各グループに分かれて稽古を行なった。U19男子は入来コーチがセミナーを行ない、正拳突きや下突きなど前手の使い方をレクチャー。コンビネーション、フェイントと続き、組手を挟んで逆突き、受けを指導した。




続けて島本支部長が前蹴りのテクニックを伝授。ヒザの抱えと引きを意識することを説明し、間合いが遠い状態からの前蹴りや前蹴りを狙う体の位置、前蹴りを含む前足の蹴りのコンビネーションなどを指導した。

U19女子は将口コーチと藤原コーチが指導を行なった。藤原コーチは相手の下段廻し蹴りをカットしてから下段を打つ受け返しを指導し、参加者は2人1組で実践してから組手を行なった。その後は将口コーチがテクニックを伝授。女子は接近し過ぎる試合が多いという印象を語り、自分が攻撃をしやすい場所へ動くために行なう回り込み、もしくは前手の正拳突きで間合いをつくることをレクチャーし、その動きをしながらタメをつくって攻撃に威力を出すといったテクニックも伝授した。

その後はU19男子、女子ともに武道場へ移動し、1分6ラウンド、休憩をはさんで2分3ラウンドの組手を行なった。男女合同行なわれた藤原コーチがセミナーでは、下突きのテクニックを指導。その後は2分×3ラウンドの組手を4回行ない、サーキットトレーニングで体をいじめ抜いた。

小学生男女はストレッチを行なった後、シャドー、2人1組での対面シャドーを行ない、男女に分かれて学年別、階級別で組手を行なった。

その後、男子は金岡陽大コーチがセミナーを行ない、カギ突きと下突きの打ち方を解説。女子は網川来夢コーチがセミナーを行ない、近距離で突きからヒザ蹴りへつなぐコンビネーションをレクチャーした。

その後は男女ともに組手を行ない、休暇村体育館に移動してからは前平コーチが男子選手に下段蹴りと前蹴りの蹴り方を指導。下段蹴りでは参加者が2人1組となり、一方が両肩を押さえた状態でもう一方が下段を蹴ることで、接近戦での圧力対策を学んだ。

女子は引き続き網川コーチが突きからヒザへつなぐ別パターンとして、突きから上段ヒザへつなぐテクニックを披露した。

続いて、山本健策支部長が男女合同でセミナーを行ない、突きで相手の目隠しをしてからの上段廻し蹴り、後ろ廻し蹴りの蹴り方のポイントを実践した。

休憩を挟んで組手を行ない、最後は3分4セットのサーキットトレーニングで自らを追い込んだ。

中学生男女は全体でシャドーを行なった後、目代結菜コーチが前手、前足を活かした組手の仕方を伝授。

組手を挟んで行なわれた多田コーチのセミナーでは、下半身の連動を使ってのカギ突きに始まり、カギ突きをフェイントにしての蹴りなどさまざまなバリエーションを披露した。ふたたび組手を挟んで行なわれた谷川光師範のセミナーでは、防御やポジショニングのための足の運び方を指導した。

続いての約束組手では石原延師範が陣頭指揮を執り、この日行なわれたセミナーの復習として、片方は突きのみ、もう片方は突きと下段のみ、突きと前蹴り、ヒザ蹴りのみなど条件を設定した組手を行なった。その後はサーキットトレーニングを行ない、稽古を締めくくった。

型は最破、撃塞大、撃塞小、征遠鎮、十八、観空、五十四歩を号令、無号令でみっちりと稽古し、最後はサーキットトレーニングで終了した。


夕食の決起会では、藤原康晴師範、外舘慎一師範が乾杯のあいさつを行なった。藤原師範は「私が入門した1977年当時は道場が少なかったこともあり、みなさんがうらやましいです。Bランクの選手も絶対に将来世界チャンピオンになるんだという気持ちでやってください」と語りかけた。外舘師範は「この環境を当たり前だと思わないでください。2年後には第14回世界大会の選抜戦があります。自分が日本代表の切符を獲るという強い気持ちで稽古に臨んでください」と激励の言葉を贈った。

食事の後は田中健太コーチと目代コーチが司会となり、タイムレースの表彰が行なわれた。続いて、ユース1期生の島本一二三コーチが司会を務める形で、今回でユースを卒業する4名(髙橋耕介、鈴木未紘、角野海斗、マリック愛夏)が呼び込まれ、それぞれユース・ジャパンに対する思いを語った。

最後に正拳中段突き10本を行なった後は全員で輪をつくり、音楽家・長渕剛さんの『新極真会の歌』を熱唱して大盛り上がりのまま2日目が終了した。

【最終日】
合宿最終日となる3日目も、2日目同様に中学生以上が参加する早朝稽古で幕を開けた。選手強化副委員長の奥村幸一師範は「登山で例えるならもう8合目にいます。ひとりも脱落することなくやり遂げて帰ってください」と選手を鼓舞した。ランニング、ストレッチの後には複数名でチームをつくり、ダッシュやクモ歩きなどの競争を行なった。

合宿の締めくくりとなる午前稽古では、組手と型の2ヵ所に分かれて稽古が行なわれた。休暇村体育館の組手はU19、中学生、小学生の3グループが、順番に1分5ラウンドの組手を合計3セットずつ行なった。



セミナールームで行なわれた型は、全員で撃塞小、観空、五十四歩の型を行なった後、小学生、中学生、U19に分かれ、小学生は撃塞小、中学生は観空、U19は五十四歩と、それぞれが団体型の稽古を行なった。

その後は型のグループも体育館に合流し、選抜された小学生の8名、中学生の5名、U19の7名がそれぞれ団体型を披露。最後は参加者全員でサーキットトレーニングを5セット行ない、3日間の稽古が終了した。


解散式の冒頭では藤原師範から、「みなさんが空手をやれるのは当たり前ではありません。すべての人に感謝をしてこれからも空手を続けてください。ここで知り合った選手はライバルでもあり仲間です。この仲間を大切にして、励まし合いながら全日本、あるいは世界大会を目指してがんばってください」とメッセージが送られた。

最後に、組手、型の男女主将4人が合宿の感想と決意を述べた。


「初めて男子主将を務めさせていただき、本当に素晴らしい経験をさせていただきました。来年のWFKOでは必ず自分が優勝して、男女各5階級、必ず王座を死守します」(塚本)

「3日間たくさんのことを学ばせていただき、成長することができたと思っています。その経験を活かしてこれからも道場で稽古を続けて、来年のWFKOやJFKO、ドリームフェスティバルなどでも新極真会が王座を独占し、結果で恩返しができるようにがんばっていきたいと思います」(鈴木)

「教えてくださった師範、先生方、富士緑の休暇村のみなさま、3日間ありがとうございました。合宿に参加させてくれた両親に感謝し、今後も稽古を続けていきたいと思います」(角野)

「師範方やコーチのみなさまに教えていただき、本当によい経験をさせていただきました。この経験をこれからの稽古に活かしていきたいと思います。来年の全日本大会で優勝できるようにがんばります」(星)

最後は奥村師範から「どんな大会であろうが、それぞれの階級で必ず王座を死守してください。そしていつの日か、みんなが日本の王座を必ず守ってください」と激励の言葉が送られ、3日間のユース・ジャパン強化合宿が幕を下ろした。


関連コンテンツ

新極真会の新鋭が集結!第4回U-22強化合宿兼JFKO大会・KCC強化合宿
『新年鏡開き稽古会』&『第13回全世界空手道選手権大会優勝祝賀会』
新極真会について 新極真会で心極める
新極真会への入会者募集中 入会希望者の方へ