第10回JFKO全日本大会において、強豪ひしめく重量級を制覇。新世代の旗手がKCC日本代表に名乗りを上げた。組手スタイルに悩み2025年は足踏みしたが、迷いの中で進むべき道を見つけつつある。己を信じて飛び込む大舞台で、一直線に頂点まで駆け上がる。
── JFKO全日本を制し、第2回KCCへ出場を決めました。決勝の相手は戦友の髙橋耕介選手でした。
「正直作戦はなく、とにかく思い切り闘いました。耕介は本当にハートが強いので、真っ向勝負で攻めて攻めて勝つ、という思いでした。JFKOは大会を通して、納得できる内容で闘えたと思います」
── ここ数年は、頂点まであと一歩が遠い状況でした。組手スタイルに悩むこともあったと聞きました。
「『勢い任せの組手で、無差別世界大会で優勝できるのか』と考えていました。(入来)建武先輩に相談したところ、『若い今はいいけど、それだと優勝はできない』とアドバイスをもらいました。昨年はペース配分を見直したりしましたが、それが心のブレーキになってしまい、勝負どころで攻め切れない試合がありました。(第2回)JFKO国際大会と(第57回)全日本大会はまったく納得いかない内容で、終わった後にすごく反省しました」
── 葛藤を経て答えは出ましたか。
「学生時代の試合映像を見たりして、『自分の組手を貫き通す』という答えにいきつきました。序盤からガンガン攻めて、一点集中で相手の片側を潰すスタイルは変わりません。意識したのは、熱さと冷静さの両立です。今回のJFKOでは相手の動きを読んだり、攻撃をカットしたり、セコンドの声を聞いたりしながら、思い切り攻めることができました。まだ遠いですが、理想の組手に近づいた実感があります。トーナメント全体を意識しつつ、自分を抑えずに闘えたのも収穫でした」
── 大会を通して、気持ちの強さが本当に伝わってきました。
「昨年は入賞が決まった時点で満足してしまったところもあったので、心の在り方が勝負を決めると痛感しました。自分に負けなければ相手にも負けない、と言い聞かせました」
── 初出場となるKCCに向け、今のお気持ちはいかがですか。
「夢が詰まったような大会に今回出場が決まり、世界トップクラスの選手と闘えて本当に光栄です。チャレンジャーとして全力で挑みますし、出場するからには優勝します」
── 世界大会が来年に迫る中、男子日本代表はエース不在の状況です。
「KCCで優勝して『自分がいるから世界大会は大丈夫』と胸を張れるような選手になりたいです。昨年の全日本大会でアンジェイ・キンザースキー選手が優勝して、日本代表の先輩方も思いは同じだと思います。意地のぶつかり合いだと思いますので、気持ちでは絶対に負けません」
── KCCで見せたい闘いは?
「見てくださる方々に勇気や希望を与えるような試合がしたいです。指導している道場生も見ていますし、世界一強い先輩であり、先生としての背中を見せたいと思います」
とおだ・りゅうじ(東京江戸川支部)
2006年2月4日生まれ、20歳
千葉県出身。173cm、98kg
⃝第56回全日本大会準優勝
⃝第10回JFKO全日本大会重量級優勝
⃝第2回JFKO国際大会重量級3位
⃝第13回全世界大会7位