すべてはこの日のために――。第12回世界大会で敗れて以降、〝絶対女王〟と呼ばれる強さで連勝を続けてきた。第回全日本大会で経験した久々の敗北をも進化の糧に変え、4年ぶりとなるリベンジの舞台に立つ。
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――第54回全日本大会以来、約10ヵ月ぶりの試合となります。すでに日本代表の権利を保持していたこともあり、5月の第8回JFKO全日本大会には出場しませんでした。
久保田 試合に出るとなるとどうしても勝つための稽古になってくるので、もう少し土台を固めたいと思ったことがJFKOに出なかった理由です。ウエイトトレーニングにしても、試合がまだ先であればケガを気にせず高重量のものが扱えますからね。
――世界大会へ向けて、時間をかけてじっくりつくり上げてきたんですね。
久保田 はい。去年の全日本大会の反省点をひとつずつ分解して、何が必要なのかを考えて、焦らずじっくり鍛えてきました。順調に来たと思います。
――具体的にどのようなトレーニングを行なってきたのでしょうか。
久保田 学生時代は陸上部だったので、メディシンボールを使ったり、ミニハードルを使ったり、そういう空手以外のトレーニング時間を設けました。
――全日本大会は鈴木未紘選手に決勝で敗れ、4連覇はなりませんでした。
久保田上体が少し高かったなと思います。そこにヒザ蹴りをもらったり、鈴木選手の圧力に自分の軸が少しぶらされてしまい、攻撃が当たらなかったと思います。
――久々の敗戦から得られたものはありましたか。
久保田 自分の中でずっと完璧はないと思っていたんですけど、どこかで自分は強いと慢心していた部分もあったのかなと思いました。負けたことで、まだまだ修行が足りないし、やらなければいけないことがたくさんあると気づかせてもらいました。世界大会で絶対にやり返そうという気持ちです。
――今大会で鈴木選手と対戦することになれば決勝戦です。1勝1敗で迎える決着戦が最高の舞台で実現するかもしれません。
久保田 あまり話す機会はないですけど、鈴木選手からは空手にしっかり向き合っているな、純粋に空手が好きなんだろうなという気持ちが伝わってくるので、もし闘うことになればお互いの空手に対する気持ちや熱量を試合でぶつけたいと思います。
――初出場となった4年前の第12回世界大会は最終ゼッケンを背負って出場しましたが、準々決勝で菊川結衣選手に敗れています。
久保田やっぱり独特の緊張はありましたね。いろいろな感情が入り混じって、自分の中で消化しきれない部分があったのかなと感じました。前回の世界大会で残った悔しい気持ちを晴らすには、今回優勝するしかないと思っています。必ず私が世界チャンピオンになります。
――新極真会の世界大会は小学生の頃から夢見ていた舞台だったそうですね。 久保田 小学生の時は夢だったんですけど、今は達成すべき目標になっているので、サポートしてくれる人に優勝した姿を見せたいと思います。