この度は昇段をお許し頂き、誠にありがとうございます。大濱先生をはじめ諸先輩方、道場生の皆さん、ほんとうにありがとうございました。
私が空手を始めたのは四十五才の時でした。
私より一年先に始めた二人の子供の練習相手をするためでした。口だけでアドバイスするより実際に体を使って相手をした方が、より分かりやすいと思ったからです。そのためには自分も空手を始めるしかないと思い、大濱道場の門をたたきました。とても勇気がいりました。この歳になって極真空手ができるのか不安でしたが、始めてみると楽しくて、毎日でも練習したいぐらいでした。当然のことながら、きついし、痛いし、青アザだらけでしたが、それでも充実感、爽快感を感じることができました。気が付けば極真空手にどっぷりと浸かっていました。
オレンジ帯の時に初めて試合に出ました。たった1分半の時間ですが、練習とは比べものにならないほどきつく、内容も違うものでした。それからは試合のための練習もし、黄帯の時には交流試合の一般初級の部で準優勝することができました。もちろん練習に付き合って下さり、応援して下さった皆さんのおかげですが、何か目標を持って取り組めばそれなりに結果がついてくるものだと改めて思いました。もう歳だからとあきらめるのではなく、若い者に負けたくない、という気持ちが大切なのではないでしょうか。
新たな目標として、黒帯への挑戦を目指しました。果敢に十人組手に挑む道場生を見て感動し、自分もぜひ挑戦してみたくなりました。五十才を過ぎてまともにできるはずもありませんが、それでも結果はどうあれ、それを目標に練習に励み、補強運動も積んできました。空手を始めて九年が過ぎました。皆さんの温かい応援とお気遣いのおかげで、十人組手に挑戦することができました。内容は思った通り、満足できるものではありませんでしたが、とりあえず目標を達成することができました。今にして思えば黒帯を締めるというより、十人組手をすることが目標だったのかもしれません。何か一つ、区切りがついたような気持ちでした。
私の練習を日々応援して下さった先輩方、道場生の皆さん、ほんとうにありがとうございました。最後まで温かく見守ってくださいました大濱先生、ほんとうにありがとうございました。
これからも日々、稽古に励み、楽しく空手を続けていくつもりです。ご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
押忍
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