この度は、昇段審査を受けさせていただきありがとうございました。
私は型も上手くなく、組み手で強い突き、蹴りが出来ず、黒帯はまだまだ先の事だと自分では思っていました。
だから師範に申し込み書を手渡された時には、嬉しくて溢れそうな涙をこらえるのがやっとでした。
昇段審査当日、すごく緊張しました。
十人組手は、以前何回か観戦していましたが、自分が想像していた以上に苦しく、辛かったです。
でも、分支部の先生、指導員、先輩方のいつもながらの声援に後押しされ、無事乗り切ることができました。
本当にありがとうございました。
私は五歳になった夏、祖父に連れられ空手道場に初めて行きました。
その時、何かにつまずき倒れ、泣いてしまいました。
だから何故空手を今まで続けられたのか、自分でもわかりませんでした。
でも最近あの時、倒れた私に先輩方は「大丈夫かな」と心配して優しく声をかけてくれた事をよく思い出します。
そのしぐさは、強いからこそある優しさではないのかな、こんな優しくて強い人に私もなりたいなと幼いながらに思え、空手を習い始めたのではなかったのかと今では強く思っています。
習い始めて八年、私には内に秘める優しさを身につけることができているのだろうか。
考えれば不安になる。
でもこれから黒帯を締めて道場に向かわなければなりません。
まずは、「心身を連磨し、確固不抜の心技を極めること」から始めよう。これからが本当の空手修行のスタートだと思っています。
今までに私は、空手で注意される事の大切さや、人に対する礼儀も教わることができました。
小さな頃は、注意されることが嫌で泣いてばかりいたけれど、注意してくれる人がいることは、すごく幸せなことだと今では心から思います。
そして私は、空手を通じて心から信頼できる唯一の友を得ることもできました。
空手の稽古は辛くてやめてしまいたいと思うことも多々あったけど、空手から教わり、得ることも数えきれないほどありました。
これからも、いつも腹の底に力を入れ、自分自身の内なる能力を信じ、稽古に精進していきたいと思います。
そしていつ、どこでも、どんな時でも、腰と心に巻いた黒帯に恥じることのない自分でありたいです。
最後に、お世話になった黒岡師範を始め、分支部の先生方、いつも指導して下さっている津村旺汰先輩、岩出道場生と父兄の皆さん、そして空手に出合わせてくれていつも応援してくれている祖父母、両親、本当にありがとうございました。
これからも精一杯努力し、頑張っていきますのでよろしくお願いします。押忍
※和歌山支部情報はこちらよりご確認下さい。