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奄美支部 重村俊介 初段昇段レポート(2022年6月19日)

2022.09.12
昇段レポート

「六月十九日、昇段審査受けてみなさい」緑師範からの一言でした。
この瞬間嬉しい気持ちでいっぱいでした。
ただ、後にそれと同時に込み上げてくる不安と孤独でいっぱいで押しつぶされそうになるとはこの時思いもしなかったです。

私が新極真会に入門させて頂きましたののは、約五年半前です。
目的は健康増進と転職をきっかけとした体型維持のためで、黒帯を取りたいとは夢にも思っていませんでした。

初めて道着を着て白帯を締めた時の感覚は今でも忘れられないくらいに鮮明に覚えています。
いよいよこれから始まるけれども、適度に汗でも流せて楽しく交流を図りながらできたらいいなと思っていましたが、いざ体験をしますと、手足でただただ突きや蹴りを繰り出すことがこんなにも奥深く、難しいことなんだなと日々悪戦苦闘をしていました。

何より、基本から入り、移動稽古やビッグミットにそれらを終えて疲れている中でのライトスパ。
全てが新鮮で大変で日々楽しかったです。
次第に白帯の次にいきたいなと思うようになり、昇級審査を受けてみようと思いました。
 
実際に受講させて頂いた時の組手は記憶にないくらいに必死で人生の中でもっとも長く感じた一分でした。

そこから時を重ねて、緑師範には空手だけではなく様々な人生の生き方や、お仕事としての向き合い方なども個人的に学ばさせて頂きました。

審査を受ければ受ける程、達成感も味わい仕事にも活きて行くようになりました。その中で黒帯を取りたい!という気持ちが強くなってきて、試合にも出ないとと思うようになりました。

この時既に、ただの健康増進だけの空手というものはすっかりなくなってしまい、挑戦になっていました。
 
時を経て、ある日師範が私に昇段審査に挑戦するようお言葉を頂戴いたしました。
その瞬間、とても嬉し過ぎて興奮して帰ったことを記憶に覚えています。
よし!やるぞ!という気持ちと気迫を持ち、力強く踏み出しました。
 
しかしながら、ちょうど仕事も忙しく新しいスタッフも入社し、私の立場的に育てないといけない立場にありましたため、あまり稽古に行けない日々が続きました。

仕事が遅くに終わり、稽古終わりの道場でミットを叩き、型を復習し、その後もランニングをするなど自主稽古が続きました。
 
ある日、いつものように稽古も終わった時間帯に道場に行きましたら、稽古終わりで大量の汗をかいた皆様がいました。

稽古も終わり、帰られるのかと思いましたら、奄美支部名瀬道場の徳澤先生より「今から稽古付き合いますよ」との有難いお声を頂きました。

他の道場生の皆様も残っていただけることになり、しかも十人組手をしていただけることになりました。
日頃は一人で黙々とサンドバックを十二ラウンドしていましたので、どのくらいの疲労感になるのか正直楽しみでした。
ようやく相手のある稽古ができて嬉しかったです。

一人目からいざ開始となりましたが、当然サンドバックやビッグミットと全く違い、三人目くらいで既に肩で全力で息をしても酸素が入って来ないくらい想像以上なものでした。

その後も五人目くらいで目も回りそうになり、七人目くらいからは記憶も飛ぶほどの壮絶さでした。
稽古が終わり、お一人お一人を挨拶をしながら、その挨拶すら立っているのがやっとかっとで、終わった後は、道場で一人考え込んでしまいました。

「こののままで大丈夫なのか?」この日は基本も移動稽古も型も体力も何もしていなくて体力が十分にある状態でのライトな十人組手でした。

不安だけが残り、絶望的な気持ちになり深く落ち込んでしまいました。
日々、昇段審査の事が頭をよぎらない日は一度もなかったです。
その度に気持ちを強く持ち「絶対に合格する」と自信を奮い立たせてました。
出張の際も坂道を見つけては、ダッシュを不安な気持ちを断ち切れるまで行いました。
休みの日でも徳澤先生、重村先生を含む沢山の方々がお時間を作って下さりました。
 
いよいよ迎える審査の日、気持ちは不安よりもなんとしても乗り越えるという気持ちに変わっていました。
そして全力で挑戦すること。
基本、移動と進めていく際に、師範の「先の事を考えず全力で取り組みなさい」師範は箇所箇所で必ず、心に突き刺さる言葉を投げて頂きます。
 
いよいよ最後の十人組手、既に足腰も疲労困憊でしたが気持ちは燃えていました。
なんとか一人目、二人目、三人目といきましたが、この後急に効かされていた下段蹴りや中段突きのダメージが襲いかかってきました。

途中で師範のアドバイスで「腰がひけている、しっかりと下段はガードで受けなさい」などなど必死に聞きながら体をがむしゃらに動かしました。

もはや五人目、六人目は記憶が飛ぶほどの感覚でした。
「途中であと何人か数えてはいけない」アドバイスも聞きながら、気持ちが弱そうになる自分と必死に闘っていました。
ようやく辿りついた十人目はもう身体が動かなくなるまで手足を出そうと思い必死でした。
 
ようやく審査も終わり、相変わらず立っているのがやっとかっとで自身の腕や体がこんにも重いと感じたのも初めての経験です。
 
今回、感じさせて頂いた事はまず自分一人では到底乗り越える事ができなかったということです。
そして、人生においてここまでフィジカル的にも追い込んだ事は生まれて初めてです。

今回のチャンスを与えて下さりました、緑健児師範には心より深く感謝しています。
途中の激励のお言葉がなければ、ここまで辿り着くことは出来なかったです。

そして道場の先生方、道場生の皆様、体育館に足をお運び、エールを送っていただいた方々、運営の準備をして頂いた全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

これからも日々精進していきますので、ご指導の程何卒よろしくお願い申し上げます。押忍

※奄美支部の情報はこちらよりご確認下さい。


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