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厚木・赤羽支部 福井雅章 初段昇段レポート(2023年1月15日)

2023.03.22
昇段レポート

50歳も半ばすぎ、会社生活もひと段落しだした頃、今後心と体の健康を保つにはどうしたらよいだろう、と考えていました。
それまでは、学生時代から始めたサッカーを50歳半ばまでやってきましたが、活動をやめて数年が経過している時期でした。

自分一人でも稽古ができて、歳相応に継続できるものが何かないか、と考えをめぐらすと、高校時代にやりたかった“空手”の二文字が頭をよぎりました。
また、息子が鈴木道場に一時お世話になっていたこともあり、「よし、やるなら極真空手をやってみるか」ということを考えました。

しかしながら、直接打撃する極真空手を自分は本当にできるのか、また継続できるのか、3か月ほど悩んでいました。
すると息子から「悩んでいるならやった方がいいよ!」と背中を押され、56歳の時に鈴木師範がおられる厚木赤羽支部道場にお世話になることになりました。

入門してから印象に残っていることは、半年後くらいたったある日の“稽古”終わり、鈴木師範から「内部試合にでてみませんか」とお声がけ頂いたことです。
反射的に「はい、出ます」と返事をしてしまい、帰宅して冷静になってから“恐怖心”が襲ってきたことを覚えています。

内部試合の日まで、こころを落ち着かせるための方法を書いた本、こころを落ち着かせる音楽の入ったCDを購入して、とにかく気持ちを落ち着かせる、正確に言うと“恐怖心”を和らげることをしたり、先輩に試合への心構えを伺ったりしながら当日を迎えたことを鮮明に記憶しています。

当日、試合時間の90秒はとても長く感じられ、最初の40から50秒くらいは、必死になってパンチを繰り出しました。
しかしながら肝心の「呼吸」を忘れていたため、息切れとなり、後半は相手の方に一方的に押されてしまいました。
とっても長く感じられましたが、今までの人生で味わうことができなかったすばらしい90秒の経験となりました。

試合が終わったあと、相手の方から「パンチが強いですよ!これからも続けてください!」という言葉を頂き、稽古を続ける励みになったことを今でも記憶しています。

上級の帯になってからは、試合に出場すると、私の年代では黒帯の人がほとんどで、経験も20年、30年と長い人たちが多く、なかなか結果が出ませんでした。やはり“黒帯”は“上手で強い”という印象を持ちました。

従いましてこの頃は、受けや攻めの技を覚え経験を積むとともに、体力的衰えをカバーしてなんとか黒帯の方々との差を少なくしたいと考えておりました。
試合は、自分の稽古の成果を確認するところでもあり、また試合をした方とのつながりが持てる素晴らしい空間であると思います。
試合後にお互いの健闘を称えあう瞬間は、試合に向けて稽古してきた結果を出せてホットする瞬間であり、空手をしていることの喜びを感じることが出来る、とても素晴らしい場となっております。

日々の稽古では、師範より体の使い方、技の出し方、受け方など様々なご指導を頂いておりますが、その中から、自分にあったものを選択し消化することが大切であると教わり、自分で考える稽古をしだしたのもこの頃からでした。

私が入門してから、厚木道場のシニアの人たちが更に増え、同年代で励ましあいながら稽古を続けてまいりましたが、そんな中鈴木師範が病になり、師範の指導が受けられなくなった時期がありました。
そんな中でも道場が一体となり、黒帯の先輩方を中心に稽古を続けることができました。
まさに鈴木道場における“絆”の実践でした。私に出来ることは、稽古を一生懸命続けることであり、師範の指導が受けられるようになった時、少しでも進歩したところを師範に見せたいという気持ちで稽古を続けることでした。稽古を続ける中で、自分の組み手で足りないところ、弱いところを先輩や仲間にご指導頂き、少しずつですが落ち着いて試合を出来るようになってきました。

ただ、試合に勝つことだけでなく、己を鍛えて自分に打ち勝つこと、また試合をして頂ける相手がいることへの感謝の気持ちが大切であることも実感致しました。
稽古に取り組むことが出来てくると、自然と普段の生活にも張りが出てくるようになり、己を鍛えて頂いた極真空手に出会えたことに日々感謝しております。

今後は、体が許す限り稽古を続けて、試合にも出続けることであり、更に今まで自分が学んだ経験を、これから入ってくる方を中心に少しでもお伝えしたい、と考えております。

最後に、昇段の機会を与えてくださり、長年ご指導頂いている鈴木国博師範、鈴木美佳子先生、昇段審査で応援頂き、道場生に勇気を与えて下さっている全日本チャンピオンの鈴木未紘先輩に深謝いたします。
また10人組手で相手をして頂いた皆様、日頃稽古をつけて下さる厚木道場の、前原先輩、小内先輩、木賊先輩、お世話になっている阿部先輩、長崎先輩、シニアで今回同じく昇段審査を受けた山田さん、シニアの小原さん、木津さん、三浦さん、佐藤さんに感謝申し上げます。

今後も精進して、極真空手道を歩みたいと考えております。押忍

厚木・赤羽支部の情報はこちらよりご確認下さい。


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