初段を取得するまでに、気付けば18年という長い歳月を要しました。
入門当初は、弱き自分を鍛え、真に強くありたいとの一心で始めましたが、未熟さゆえ仕事との両立がうまく果たせず、稽古に十分に向き合うことのできない時期が長らく続きました。
その結果、成長を実感できないまま時間だけが過ぎ去っていったことを、深く悔やむ日々でありました。
すべては自らの甘えと至らなさに他なりません。
そのような状況の中、転機となったのが新型コロナウイルスによる困難な日常でした。
これまで取り組んでいた仕事が思うように進まなくなり、精神的にも追い込まれる中で、何としても気持ちを立て直したいという思いから、長らく遠ざかっていた稽古への復帰を決意いたしました。
復帰当初は体力面への不安を抱えつつも、和田師範をはじめ先輩方、道場生の皆様とともに稽古で汗を流す中で、次第に無心の境地に至り、やがて純粋に空手と向き合うことができるようになりました。
時には肋骨を折るなど負傷に見舞われることもありましたが、それでも稽古を重ねるうちに、かつて抱えていた精神的な疲弊は消え去り、空手こそが私の心の拠り所であることを深く実感するに至りました。
そして五十歳の節目に昇段の機会をいただいた際には、とても光栄に受け止める一方で不安もあり、身の引き締まる思いでしたが、覚悟を新たに定め、一心に稽古に打ち込んでまいりました。
審査当日は緊張のあまり平常心を欠き、多くの課題を残す結果となりましたが、過酷な十人組手では先輩方や道場生の皆様の温かいご声援に支えられ、どうにかやり遂げることができ、念願の初段を取得することができました。
未だ修練の途上にある身に昇段の機会をお許しいただきました和田師範、日頃よりご指導いただきました先輩方、そして共に稽古に励んでくださった道場生の皆様に、心より感謝を申し上げます。
この度の昇段審査を通じて、改めて自身の未熟さを思い知らされましたが、この貴重な経験を糧として、さらなる高みを目指し、これからも一層稽古に精進してまいります。押忍