11月18日~20の日程で、17回目となるユース・ジャパン強化合宿が山梨県の富士緑の休暇村で行なわれている。2019年以降はコロナ禍により休止、規模縮小を余儀なくされていたが、3年ぶりに従来の3日間の日程で開催。全国の支部・道場から、208名の金の卵が富士山の麓に集結した。
強化合宿2日目は午前6時から休暇村体育館で、中学2年生以上を対象とした早朝稽古から幕を開けた。まだ夜が明けきらぬ中、集まった選手たちは入念なストレッチで体をほぐすとコーチ先導のもとランニングに移行。体が温まったところで、8名ずつがペアを組む形での補強運動が行なわれた。
種目はダッシュ、後ろ向きでのダッシュ、スキップなど体育館の横幅を利用して競争形式で実施。ビリになったチームにはチーム全員に腕立て伏せ10回が課せられた。冬の到来を感じさせる空気の中、早朝にも関わらず選手たちはみっちり1時間汗を流した。
朝食後の9時30分からは富士山を望む人工芝グラウンドで、グループ別のタイムレースが行なわれた。軽いランニングで体を温めた後は、男子は一般・高校2・3年生、高校1年生・中学3年生、中学2年生、中学1年生、小学6年生、小学5年生に、女子は一般・高校生、中学生、小学生に分かれ、それぞれのグループがトラック2周を全力で駆け抜けた。
その後は後迫龍輝コーチ、多田成慶コーチ、飯野駿コーチのセミナーが行なわれ、それぞれが突きの打ち方、カギ突き、ヒザ蹴りのコツを伝授。世界レベルの技術を貪欲に吸収しようと、選手たちは一心不乱に稽古に没頭した。
午後は3つのグループに分かれ稽古を実施。鳴沢村武道場にはU-19、抜擢された中学生が集結し、組手メインの実戦的な稽古が行なわれた。また組手の合間には塚本徳臣強化委員がセミナーを開き、接近戦のディフェンスなど、すぐにでも試合に落とし込める技術を伝授した。
谷川光強化委員、石原延強化委員、島本一二三コーチらの主導で行なわれた鳴沢村体育館での午後稽古も、組手中心のメニューで実施。谷川強化委員のディフェンスに特化したセミナーも組み込まれ、参加した中学生男子にとっては実り多き時間となった。
休暇村体育館には小学生男女、中学生女子、高校1年生女子が集結し、山田一仁強化委員、入来建武コーチ、多田コーチ、後迫コーチらの指導のもと3時間以上にわたって稽古を繰り広げた。組手の合間には石原凜々コーチ、入来コーチ、多田コーチ、後迫コーチがセミナーが行なわれ、世界ウエイト制大会でもポイントとなった攻めの技術を丁寧に指導した。
稽古の締めくくりには恒例のサーキットトレーニングも行なわれ、ユース選手だけではなく多田コーチも全力でメニューを消化。最後は山田一仁強化委員が周囲の人たちへの感謝の気持ちを持つ大切さを説き、2日目の稽古日程がすべて終了となった。
夕食後には午前のタイムレースで1位、2位となった選手を表彰。また今年でユースを卒業する藤田春人、髙見澤麟、宇田川春稀、宇都宮美咲、梅澤彩音が紹介された。