11月17日~19日、18回目となるユース・ジャパン強化合宿が山梨県の富士緑の休暇村で開催された。選手強化委員には第6・10回世界チャンピオンの塚本徳臣師範や第11・12回世界チャンピオンの島本雄二支部長らが名を連ね、第13回世界チャンピオンの入来建武をはじめ、渡辺優作、多田成慶など、そうそうたる面々がコーチとして参加。全国から356名が集ったユース選手は今回から組手の主将、型の主将に分けられ、組手は第13回世界大会7位の遠田竜司が男子主将、同世界チャンピオンの鈴木未紘が女子主将、型は第13回世界大会3位の中内功大が男子主将、同準優勝の山中咲和が女子主将を務めている。
合宿最終日となる3日目も、2日目同様に中学生以上が参加する早朝稽古で幕を開けた。選手強化副委員長の奥村幸一師範は「登山で例えるならもう8合目にいます。試合で言えば延長戦。王座を守れるか、そういう局面です」と選手を鼓舞した。ランニング、入念なストレッチの後には複数名でチームをつくり、ダッシュやクモ歩きなどの競争を行なった。
合宿の締めくくりとなる午前稽古では、最初に全選手が体育館に集合して基本稽古が行なわれ、正拳中段突き100本、廻し蹴り200本を行なった。組手グループはそのまま休暇村体育館に残り、U19&高校生、中学生、小学生の順で1分5ラウンドの組手を交代で3回ずつ行なった。2階のセミナールームで行なわれた型グループは、五十四歩、十八、観空を号令、無号令で行ない、最後はふたたび全選手が体育館に集まりサーキットトレーニングを3セット行なって汗を流した。その後はユース特別演武として、田中利奈が観空、渡邊大士が五十四歩の型を披露した。
解散式の最初には緑健児代表が「全員が出し切ってがんばったと思います。これを道場に持ち帰ってJFKO青少年、JFKO全日本大会で勝てるようにがんばってください」と言葉をかけた。選手強化委員長の三好一男副代表は「新極真会はファミリーです。我々はいつまでたっても仲間だという意識を忘れず、新極真にプライドを持って稽古を積んでください」と期待を寄せた。藤原康晴コーチは「合宿は2泊3日しかありませんので、この稽古を道場に帰っても続けてください。大会で活躍することを祈っています」と語った。
最後に、組手、型の男女主将4人が次のように決意を述べ、3日間の合宿が幕を閉じた。
「今回は素晴らしい経験をさせていただきありがとうございました。この経験を活かしJFKOでは新極真会が上位独占、また第14回15回世界大会も王座を死守します」(遠田)
「素晴らしい環境の中で3日間ユース合宿に参加させていただき、ありがとうございました。世界一のコーチのみなさま、全国の強い仲間たちと一緒に交流ができてよかったと思います。ユースの自覚を持ち、これからも稽古を重ね、JFKO、また4年後、8年後の世界大会につなげていきたいと思います」(鈴木)
「支部に帰っても技の上達、また基本の大切さを感じたのでそれを活かして4年後、8年後の世界大会で伝統継承できるようにがんばっていきます。3日間ありがとうございました」(中内)
「この合宿で学んだことを支部に帰っても後輩たちに教えて、これからの世界大会でも日本が王座を死守できるようにがんばっていきます。ありがとうございました」(山中)