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入来建武「世界チャンピオンになると 決めているので、優勝は最低条件」

2022.12.17
新極真会ニュース

「1年後に勝つために負けたということを証明したい」と、ポーランドで語った入来建武。
世界チャンピオンに向かって歩んできた道に 間違いがないことを、全日本3連覇で立証する。

――3連覇のかかった全日本大会が迫ってきました。
「世界ウエイト制大会で負けてしまっているので、日本のエースとして結果をしっかり出して、世界大会の切符を獲りたいですね」

――ポーランドでは準決勝でマシエ・マズール選手に敗れ、3位となりました。その敗戦は、どう分析していますか。
「後半に勢いを持っていかれました。負けたのは事実なので言い訳をするつもりはないですけど、今考えると、もう少しうまく対応できたんじゃないかなという思いもあります。下がってはいけないと考えすぎて、少し力づくになってしまった面がありました。いつもなら相手が出てきても回ったりして対処するんですけど、調子がよかったぶん、それができませんでした。自分のよさを殺してしまったと思います」

――調子がよかったからこそ、自分を見失ってしまったと。
「初日も一本勝ちして、2日目の初戦も技有りをとって勢いに乗れていたので、本来の組手を忘れてしまっていました。その結果、マズール選手にとって闘いやすい試合にさせてしまったと思います」

――前半は入来選手が圧倒的に押していたので、まさに紙一重の展開だったように思います。
「闘っている中で、マズール選手には何かを狙っているような怖さがありました。気のせいかもしれませんけど、そこで迷ってしまったというのもありました。自分の攻撃が効いているのはわかったので、迷わず直感で攻めるべきでした。あらためてマズール選手の気持ちの強さ、駆け引きのうまさもわかりましたし、自分をしっかり見つめ直さなければいけないと感じました。無差別の世界大会前に、そういう経験ができたのは本当によかったと思います」

――そのマズール選手も決勝ではエヴェンタス・グザウスカス選手に敗れました。
「グザウスカス選手のように、反撃されても攻め続けるのが正解だったということですね。それが今回の自分に足りなかったものだと思います。悔しいですね」

――日本のエースとしてのプレッシャー、アウェーでの調整の難しさもあったかもしれませんが……。
「いえ、気持ちの問題だと思います。試合中は迷ったらダメですね。自分がやってきたことを信じる大切さをあらためて痛感しました」

――大会後は「1年後に勝つために負けたということを証明したい」と話していましたね。
「はい。いい勉強でした。技を出すタイミングも出し方もよくなっていると感じましたし、威力も上がっていることは間違いないので、自分のいい面も確認できました。それにさらに磨きをかけながら、もう少し技の引き出しを増やしていければ理想です。若い頃は体が今ほど強くなかったのでフェイントに頼っていましたけど、体を鍛えはじめて力むようになった時期もありました。今は柔と剛がうまくミックスされていると感じます。あとはコロナ禍になってから体重を少し絞っていたんですけど、海外勢と実際にぶつかってみて、もう少し体重が欲しいなという感覚もありました。1~2㎏の増量かもしれませんけど、その差はけっこう大きいなと。その上で動ける体をつくっていきたいと思いました」

――気持ちは切り替わっているようですね。
「負けた悔しさはありますけど、引きずってはいないですね。もっと強くなることを考える機会だったとポジティブに受け止めて、自分自身と会話をしたり、まわりの人たちの意見を聞いたりして、いろいろな面を見つめ直しています」

――以前から「ピークの状態で第13回世界大会を迎えられる」と語っていました。
「年々強くなっているというのを感じるので、最高潮の状態に持っていけると思います。昔は負けても分析したりしなかったんですけど、今は改善のしかたも上手になってきたと思います。とくにこの数年間は、それをすごく感じますね。それもあって試合内容がどんどんよくなっているんじゃないかと思います」

――男子は重量級と軽重量級を海外勢が制したので、世界大会に黄信号がともったという見方もできます。
「獲られてしまったのは事実ですけど、でも自分たちのほうが強いという思いを変わらず持って稽古しています。次は必ず勝つと。負けたおかげで、これまで以上に気合いが入っています。若い選手たちも海外での経験でもっと強くなると思います」

――では、この全日本も厳しい闘いになりそうですね。
「そうですね。トーナメントを見ても強い選手が揃っていますし、他流派のトップ選手もたくさん出てくるので、油断はできません。とくに国内では新極真の強さを証明しないといけないので、まずは他流派の選手には絶対負けないように。しっかり勝ち上がって、四隅のシードの選手たちと勝負をつけて、最終的に自分
が一番上に立つという意識です」

――10代から全日本で活躍しはじめた入来選手も27歳となり、今は新たな若手選手が台頭してきています。その勢いは感じますか。
「こんなに急に来るものなんだなと感じていますね。時間が経つのは早いなと。多田成慶選手も前の年にいきなりベスト8に入ったと思ったら、去年は決勝に勝ち上がってきましたから。それ以外の若手も上位戦線に食い込んでくる可能性があると思いますし、すごい勢いを感じます。でも『まだまだだぞ』ということを自分が見せたいと思います。自分も島本雄二先輩たちにそれを見せてもらってきたので、今度は自分が若手の壁となっていこうと思います」

――世界大会を視野に入れる中で、どんな試合をイメージしていますか。
「優勝はもちろんのことですけど、内容にこだわっていきたいですね。理想を言えば、一本とか技有りをとって倒す組手を目指していきたいです。最近はそれが少しずつできるようになってきているので、自分の中では一つのテーマとして考えていきたいと思います。監督、コーチ、応援してくれる人たちに『おまえに任せた』と言ってもらえるような試合を見せたいと思います」

――世界ウエイト制大会から3ヵ月ほどしか時間がありませんが、問題はなさそうですね。
「大丈夫です。世界チャンピオンになると決めているので。必要以上に重く考えているわけではないですけど、世界チャンピオンになるために当然やるべきことはあると思っています。必要なことをしているだけなので、特別な努力とは思っていません。苦しみながらやるのではなく、当然必要だからやる、というシンプルな感覚です。必ず日本のエースとして世界大会に出るつもりなので、今大会の優勝は最低条件です。しっかり結果を出して、自分が間違っていなかったと再認識して、世界に向かって走っていきたいと思います」

いりき・けんぶ(東京城南川崎支部)
1995年4月29日生まれ、27歳
神奈川県出身。180cm、95kg
●第11回全世界大会準優勝
●第6回全世界ウエイト制大会重量級準優勝
●第48・52・53回全日本大会優勝
●第30回全日本ウエイト制大会重量級優勝
●第1回JFKO国際大会重量級優勝
●第3・7回JFKO全日本大会重量級優勝


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