今年最初のメッセージとなります。元旦に石川県能登半島で大震災が発生し、あらためて自然災害の恐怖を思い知らされました。震災発生後も厳しい寒さにさらされながら避難生活を続けていらっしゃる皆さまのことを思えばとても心が痛みます。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りしますと同時に、被害に遭われた皆さまに心からのお見舞いを申し上げます。そして被災地の一日も早い復興を祈念いたします。
1月6日(土)には、大山倍達総裁が眠る護国寺で、毎年恒例の鏡開き稽古会を開催し、支部長道場長や日本代表選手、総本部道場の生徒など約300名が参加しました。この日の東京は、真冬の寒さが和らぎ、透き通る青空がとても美しく、参加してくださった高弟の皆さんの笑顔も温かかったです。本稽古会では、最初に護国寺本堂でのご住職の厳粛な護摩供養を受け、今年一年の活動の成功祈願をしたのち、大山総裁の墓標を前に、全力で稽古に挑みました。一本一本の突きや蹴りに気合を込め、とくに廻し蹴りは200本を課しました。参加者ひとりひとりが自身の限界に挑むメニューを盛り込むことで、指導者も一修行者として自分自身を律することの大切さを再確認しました。フルコンタクトの源流となる極真空手、その創始者である大山総裁が天国から見守ってくださることを思いながら、汗を吹かせて清々しい気持ちです。純白の空手着に袖を通して大切な同志たちと稽古に励めるのは、この上ない幸せに思います。私たちは毎日毎日の稽古を積み重ねて、いつ何時でも戦える備えをしておきましょう。
さて、私たちはコロナ禍や国際紛争といった困難を乗り越えて、昨秋、第13回世界大会の開催にこぎつけました。そして2024年。来る第14回世界大会に向けた新しい4年の活動軸に突入しました。この期間、2025年には、待望のフルコンタクト空手競技界の最高峰となる第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会が開催されます。流派の垣根を超えてフルコンタクト空手競技で集うというムーブメントは、各流派の独自性が薄くなってしまう可能性も出てきます。流派団体を未来永劫存在させるには、各々の独自性を明確に打ち出す必要があります。個性あふれる流派や団体の多様性こそがフルコンタクト空手の特徴的な文化です。
こうしたなか、新極真会は最強最大を目指す武道団体として存在感を強めていくための一つの施策として、本年7月21日(日)に代々木第二体育館にて、エンターテインメントの要素を取り込む新基軸のイベントとして「空手チャンピオン・オブ・チャンピオンズ」(略称「KCC」)を始動させていきます。これは世界中の強豪男女各8名によるワンナイトトーナメントで、武道界ではとても高額な賞金が付与されます。世界中の空手を志す少年少女たちの夢を広げるために、フルコンタクト空手のもつ様々な魅力にスポットをあてていきます。世界中の皆さんのなかには、この期間にカラテドリームフェスティバルに参加する方もいらっしゃると思いますので、ぜひこちらのKCCにも応援にお越しください。また、何よりこのKCCに出場する選手の皆さんには記念すべき第1回目の舞台で戦える栄誉に応えていただくよう、精一杯稽古して、最高のコンディションでフルコンタクト空手ファンを魅了してほしいと思います。武道空手は、厳しい稽古で自分自身を律し、相手を尊敬し、ともに戦えることに感謝を示す。礼に始まり、礼に終わるという心の美しさを表現していきましょう。子供たちには、強くなればなるほど優しくなれるという心のあり方の範も示してください。
最後になりますが、今も世界各地のどこかの道場から大きな気合が響いています。武道空手家は、稽古によって大切な同志たちとともに最高の自分自身を作りあげ、人生の勝利者になれるように日々の稽古に邁進しましょう。引き続き、混とんとした国際情勢が続きますが、私たちは武道空手の世界的な振興を通じて、世界の平和を訴えてまいりたいと思います。
押忍。
新極真会
代表 緑 健児
『新年鏡開き稽古会』&『第13回全世界空手道選手権大会優勝祝賀会』
2024年、新極真会は歩みを止める事なく空手の新機軸を開催ー代表 緑健児
【新極真会 空手】2024年鏡開き稽古 ダイジェスト SHINKYOKUSHINKAI KARATE
【新極真会 空手】第13回全世界空手道選手権大会 優勝祝賀会 SHINKYOKUSHINKAI KARATE