感動の第13回世界大会から早いもので約半年が過ぎようとしています。
東京では冷たい冬の風から、柔らかい陽光に包まれる春の訪れを感じはじめました。美しい桜の開花ももうすぐとなってきました。皆さんは、どのような今をお過ごしでしょうか。
深刻な国際紛争が長期化しておりますが被災地の皆さんのことは常に心にあります。ウクライナの皆さんが厳しい戦況下におかれても、必死に稽古を続けていることを想像しながら、一日も早い平和を祈るばかりです。引き続き、この国際紛争は世界の忍耐としてその辛苦を共有したいと思います。
新極真会では昨秋、第13回世界大会を成功裡に終え、新たな4年の活動軸に突入しました。最強を体現する選手の皆さんにおいては、厳しい稽古を重ね、来る2027年の第14回世界大会の勝利を目指して努力を積み重ねていきましょう。世界で一番稽古をした者が、世界王座を手にすることができます。前回大会で悔しさを滲ませた挑戦者は、とにかく稽古をやり込む。この稽古の内容は「質」の高いものであり、それをたくさんの「量」をこなしてもらいたい。一日一日、一瞬一瞬の勝負にこだわる。諦めない、そこから逃げない。そうしたひとつひとつの自分との戦いの勝利を積み重ねることが大切です。これは何も選手に限ったことではなく、指導者も同じです。指導者が選手以上に強い情熱をもって、彼らを強くする努力を怠らないことです。そうして、世界中の選手が切磋琢磨していきながら、最強を究めてまいりましょう。
さて、フルコンタクト空手界では2020年の東京オリンピックに合わせて開催を計画していた「全世界フルコンタクト空手道選手権大会」が、コロナ禍による中止を経て、いよいよ2025年5月31日・6月1日、東京都心の有明アリーナで開催されることが決定しました。この知らせを受けて、世界各地区では一斉に代表選抜戦の動きが活発となっています。
先日、ヨーロッパ地区のWFKO理事やEFKO評議員の皆さんとオンラインミーティングを行い、具体的な同地区選抜戦の骨子の確認や準備などについて協議しました。このEFKOの評議員にはデビット・ピックソール師範(IFK代表)やアントニオ・ピネロ師範(KWF代表)、セーム・シュルト師範、ポール・ロウリスト師範、ジョナサン・ティネロ師範といった高名な師範方にご就任いただいているようです。世界的に主要な国際連盟がWFKOプロジェクトに参画していただくことで、フルコンタクト空手のグローバルな大道団結が、ゆるやかに和合の道を歩んでいます。
今後、世界各地で代表選抜戦が展開されていくことと思います。
日本でも5月25日、26日に第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会を開催して、日本代表選手を確定いたします。皆さんとともにフルコンタクト空手の世界的な祭典を盛り上げていきましょう。
最後になりますが、日本では7月にドリームフェスティバル2024国際大会、空手チャンピオン・オブ・チャンピオンズを控えており、総本部ではその準備が慌ただしくなってまいりました。
加えて、10月に開催予定の第56回全日本選手権大会も海外からのオープン参加を受け付ける予定です。世界大会を終えた翌年ですが、国際交流の催事が活発となります。皆さんとたくさんお目にかかれることを楽しみにしています。
押忍。
新極真会代表 緑 健児