――第7回世界ウエイト制大会では、軽量級で優勝を飾りました。
「優勝直後は実感がなかったのですが、帰国して多くの方々に声をかけていただき実感が湧いてきました」
――準決勝は手島海咲選手、決勝でも小嶋夏鈴選手に競り勝ちました。
「2戦とも厳しい試合でしたが、最後まであきらめずに闘い抜きました。とくに準決勝では最終延長までもつれるギリギリの展開だったので、序盤から主導権を握れるように、もっと自分を高めたいと思いました」
――勝因は何だったと思いますか。
「気持ちの熱さと冷静さのバランスがよかったと思います。『どんな相手でも技術や体力に決定的な差はない。勝負を決めるのは気持ちだ』と自分に言い聞かせていました。その中でも冷静さを保って、相手の動きを見極められたのがよかったです」
――大会で感じた課題はありますか。
「フィジカル面の課題を感じました。とくに全日本大会は無差別級なので、パワーと体力の強化が必要だと思いました。大会後からウエイトトレーニングや走り込みを増やし、無差別で勝つための準備をしてきました」
――全日本大会は初出場となります。
「父からは『結果が出たぶん背負うものも大きくなるから、がんばらなあかん』と発破をかけてもらいました。ポーランドの結果に自信を持ちつつ、挑戦者として大会に臨みます」
――意識する選手はいますか。
「全員が強敵ですが、とくに三回戦で闘う可能性がある水谷恋選手は意識します。前回大会で3位ですし、対戦が実現したら全力で挑みます」
――無差別級トーナメントということで、体格差の克服がカギですね。
「どんな相手が来ても対応しつつ、自分の組手に持ち込めるようにしたいです。三回戦の先も手島選手や浅古麗美選手など、いろいろなタイプの選手と闘う可能性があります。その中でも競り勝てるように、稽古の成果を発揮したいです」
――全日本大会は、2018年から久保田千尋選手が3連覇中です。
「動画を何回見てもフィジカルや組手の精度が頭ひとつ抜けていて、本当に強い選手だと思います。でも、だからこそその相手に挑戦してみたいという気持ちがあります。新極真会として、他流派には負けられないという思いが強いです」
――今大会は第13回世界大会の第1次選抜戦でもあります。
「小さい頃から世界大会の会場に行って闘いを見ていたので、あの舞台に私も立ちたいという思いがずっとありました。輝いていた会場の風景を忘れたことはありません。絶対にあこがれの舞台に立ちたいです」
――全日本への意気込みを一言お願いします。
「夢に挑戦するチャンスがあるので、必ずものにしたいです。今の勢いを活かして優勝を目指します」
第54回全日本空手道選手権大会
2022年12月24日(土)、25日(日)
国立代々木競技場 第二体育館(JR原宿駅、千代田線明治神宮前駅)
大会ページ
チケットぴあ
うつのみや・みさき(大阪神戸湾岸支部)
2003年5月28日生まれ、19歳
大阪府出身。162cm、55kg
●第7回全世界ウエイト制大会軽量級優勝
●第1回アジアフルコンタクト大会 軽量級準優勝