――第７回世界ウエイト制大会は、一回戦が一本勝ち、二回戦が本戦勝利と、好スタートを切りました。
「調子はよかったです。相手の攻撃もよく見えていましたし、セコンドの声もばっちり聞こえていたので、試合中も自分が何をすればいいか冷静に考えられていました。ダメージらしいダメージもなかったです」
――準決勝では、エヴェンタス・グザウスカス選手に敗れました。
「テクニックやスピードは自分のほうがあると思ったんですけど、相手の身長と体重が自分より上回っている中で、パワーに押し負けてしまったかなと思います。でも、絶対に攻略の糸口はあると思いますし、自分が負けていない点もあると思ったので、必ず世界大会で借りを返します」
――手ごたえを感じた点は？
「自分の持ち味の突きとか、足のポジショニングは通用したと思います。自分が一番強く当てられる位置に入って、突きを当て続けることができれば絶対に勝てると思うので、それが実現できるように圧力対策を課題としてやっていこうと思います」
――男子は重量級と軽重量級の王座が海外に流出する結果となりました。
「日本人が重量級の決勝に残れなかったことは、責任を感じます。でも、世界大会までの１年でどうにかしなければいけないので、やるしかないですね。塚本（徳臣）師範からも、残り１年しっかり準備をして、必ずチャンピオンになれるようにやっていこうと言っていただきました」
――全日本大会のトーナメントを見ると、３連覇がかかる入来建武選手は反対のブロックに入りました。
「決勝には建武先輩が上がってくると思っていますし、やりたいというよりやらなければいけない相手だと思っているので、対策をしっかりして必ず勝とうと思います」
――第53回全日本大会は４位、第７回ＪＦＫＯ全日本は３位、第７回世界ウエイト制も３位と、決勝まであと一歩の状態が続いています。
「ベスト４の壁を越えるためには何かが足りないと、ずっと考えていました。結論としては、何をしてでも勝つという執念をもっと持つことが必要なんじゃないかと。たとえ最終延長３－２でもギリギリでも何でもいいから、とにかく勝つという執念を持って闘おうと思います」
――チャンピオンを破っての優勝となれば、『日本のエース』と呼んで差し支えない存在になると思います。
「そうですね。優勝しなければいけないという気持ちが今までで一番強いので、いつものように代表権のことは頭にありません。ここで優勝すれば世界大会の切符は必ず手に入るので、優勝することだけを考えています。自分の空手人生において、この全日本大会は一番の勝負の大会になると思っているので、世界大会へのステップとして必ず優勝します」
第54回全日本空手道選手権大会
2022年12月24日（土）、25日（日）
国立代々木競技場 第二体育館（JR原宿駅、千代田線明治神宮前駅）
大会ページ
チケットぴあ
わたなべ・ゆうさく（世田谷・杉並支部）
1998年6月2日生まれ、24歳
神奈川県出身。170cm、97kg
●第7回全世界ウエイト制大会重量級3位
●第6・7回JFKO全日本大会重量級3位
●ダイヤモンドカップ2018重量級優勝
●第53回全日本大会4位