夢を叶えるため
この度は昇段審査を受けさせて頂き、ありがとうございました。
私が空手を始めたのは4歳の時でした。その頃は移動や型が覚えられず、組手はこわいし痛いし、ちっとも空手が楽しいと思っていませんでした。
それでも初めて出た試合は、1回戦を勝つ事が出来て、すごくうれしかったんですが、次の2回戦では負けてしまい、1日で勝つ喜びと負けるくやしさを体験したのをよく覚えています。
その後も何度か試合にでましたが、試合中泣いてしまった試合は必ず負けていたので、お父さんから「泣かない、下がらない、おもいっきりやる!」と、これだけを、毎日言われ、試合に挑みました。
泣かずに出来た試合は勝てることが多くなり、おもいっきりやれば下がらなくなりこの「泣かない、下がらない、おもいっきりやる!」は、私に自信と勇気を与える言葉となりました。そして県内交流試合で、優勝した時、とてもうれしくて、空手が好きになったのも、この頃からでした。
その後も、たくさんの試合に挑戦し、遠征することも増え、道場のけい古以外にも、お父さんと自主トレをしたり出稽古に行くなど、優勝する事を目標に、きつい練習をするようになりました。どんなに稽古や自主トレしても、優勝することは、むずかしく、まだまだ課題は多くあるのでさらに頑張りたいと思います。
そして入門してから6年9ヵ月後昇段審査を受ける日がやってきました。
私がこの昇段審査を受けたのは2012年3月11日で、ちょうど東日本大震災のあった1年前と同じ日でした。1年前のこの日、たくさんの夢や希望をもった人達が、その夢を叶えることなく亡くなられました。
1年後の同じ日に、私は自分の夢を叶えるための昇段審査を受けられていることを特別なことのように思いました。
今日まで空手を頑張ってきたから審査を受ける日がやってきたのではなく、生きているから、この日をむかえられたのだと思います。
だから、10人組手は、どんなに苦しくても夢を叶えるためのチャレンジなのだから、精いっぱい頑張ろうと思い、気合を入れて挑みました。途中で、だんだん苦しくなり身体が思うように動かなくなりましたが、まだいける、まだ動く!と頭の中で何度もくり返しているうちに、気がつけば、10人終わっていました。
内容は、かっこいい組手が出来たとはいえませんが、やりとげられたのも、今日まで指導してくださった、黒岡師範、木村先生、指導員の先生方、10人組手で相手をしに遠くから来てくれた道場生の方々、応援してくれた皆さん、そして両親のおかげだと思います。
本当にありがとうございました。
これからは黒帯を巻いて、常に目標をもち努力し、人から目標とされるような人になりたいです。押忍
和歌山支部
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