この度は昇段審査を受ける機会を与えて頂き、誠にありがとうございました。
いざこちらの昇段レポートに取りかかろうとした際に、ふとこれまでの日々を思い出し、大変お恥ずかしながら涙が溢れて参りました。
思えば約13年前、社会人になって数年後、社会の厳しさを目の当たりして、自分の未熟さを痛感し、自信を失いかけていた頃、当時の上司であり、昔極真空手の黒帯を取得した方に、「お前は気が弱い、優しいだけじゃ駄目だ、だから変な奴に舐められるんだ、空手をやれ、空手をやって強くなれ、そして黒帯を取れ。」というお言葉を頂きました。
その時の事は今でも昨日の事のように思い出されます。
以前から空手に憧れていたという事もあり、「少しでも強くなりたい、自分に自信を持ちたい、見返してやりたい。」という思いのもと、新極真空手の門を叩きました。
極真空手の道は半端じゃなく厳しいという話は、その上司の方やその他色々な所から聞いておりましたので、入門当時は不安と緊張でいっぱいでしたが、師範、諸先輩方の暖かいご指導により、厳しいながらも同時に空手の楽しさを実感させて頂きました。
師範、諸先輩方の組手を観て、その華麗で力強い動き、そして強さに魅了されました。「こういう動きができたらいいな。自分もいつかこうなりたいな。」と日々思うようになりました。
私は仕事柄転勤があり、大変恐縮であり、同時に大変名残惜しいのですが、他の極真空手の道場に移らせて頂いた経緯があります。
それでも空手を辞めたいと思った事は一度もありませんでした。
それは各地で出会った師範、諸先輩方、道場生の皆様の暖かいご指導のおかげであると思っております。
今から約5年前に東京上野へと転勤になり、東京お茶の水支部に入門致しました。
砂川師範、泉師範代には移動、型など基本の動きを細部にわたり、徹底的にご指導頂きました。
基本、型、組手は全て繋がっていて、どこかでつまづいたら基本に戻るという「基本」の大切さを学びました。
また、素晴らしい諸先輩方、道場生の皆様に恵まれ、共に精進できました事も何よりの喜びです。
砂川師範より、昇段審査のお話をお聞きした時は、正直驚きと戸惑いを隠せませんでした。
「本当に自分は通用するのか。」という思いで、本番当日まで不安と緊張の日々が続きましたが、休日も含め連日遅くまでご指導下さったおかげで、「お茶の水支部で教えて頂いた事を実践すればきっと大丈夫だ。」と思えるようになり、自信を持って本番に臨む事が出来ました。
本当に感謝に堪えません。
本番当日は至らぬ点も多々あった事と存じますが、昇段のお許しを頂き、大変有り難く存じます。
黒帯取得は一つの目標であり、ゴールではない事は重々認識しているつもりではありますが、この度の昇段審査会、そしてそれまでの道のりは大変かけがえのないものであり、今後の人生において、逆境をはねのけていくための大変良い糧になると思っております。つらい時、苦しい時も昇段への道のりを思い出し、努力を重ねていけば必ず乗り越えていけるものと、確信致しております。
「空手は黒帯になってから。」という言葉を胸に初心に立ち返り、また稽古に励んで参ります。
最後になりますがこの場をお借りして、砂川師範をはじめ、泉師範代、上島先輩、諸先輩方、道場生の皆様、内藤師範、長澤師範、空手を勧めて下さった石井さん、関係者の方々、今までご指導下さった全ての皆様に改めてお礼申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。押忍
※東京お茶の支部情報はこちらよりご確認下さい。