この度は、弐段への昇段をお許しいただき、誠にありがとうございました。
1989年6月、大学1年生の時に空手を始め、34年と9ヶ月の月日が流れました。
2010年12月に初段への昇段をお許しいただきましたが、その時の10人組手の内容に納得がいかず、またお許しいただけるのであれば、連続組手に挑戦したいという思いをずっと持ち続けておりました。
初段昇段後の約13年の間には様々な出来事がありました。
2011年3月の東日本大震災と4月の大規模な余震では、宮城県石巻市の実家が被災し、叔父と叔母を亡くしました。
葬儀に参列するため、久しぶりに訪れた故郷の変わり果てた景色は、今も忘れることができません。
福島第一原子力発電所の事故に伴う放射線の問題は、小学校で教育課程編成を担当している私に大きくのしかかり、何年間かはその対応に追われました。
家庭では、親の病気や介護の問題に直面し、家内と協力しながらできることを日々精一杯行いました。
2018年7月には自分自身も体調を崩し、原因不明の右肩の激痛に悩まされる日々が始まりました。
発症から5年以上経った今でも、痛みはずっと残ったままです。
2020年3月からは、新型コロナウイルス感染症の問題で、道場に行くことができない日々が続きました。
職場の許可がおり、定期的に道場に行くことができるようになったのは、2022年10月のことでした。
久しぶりに道場稽古で汗を流した喜びは、何事にも代えがたい幸せであると改めて実感しました。
今回は、20人組手に挑戦するということで、自分なりに稽古を積んだつもりでした。
しかし、結果は自分の思い描いていたイメージとはほど遠く、以前行った10人組手よりもさらに情けない内容となってしまいました。
審査後、自力で起き上がることができなくなり、三瓶先生や諸先輩方、お集まりいただいた黒帯会の皆さんに多大なるご心配、ご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思っております。
しかし、審査会を通して、言葉では上手く言い表すことができませんが、何かをつかむことができたような気がしています。
その「何か」が何なのかを検証するために、1日も早く怪我を治し、道場稽古に復帰したいと思っております。
今後も、三瓶先生や諸先輩方、一緒に稽古する道場生の方々から多くのことを学び、精神面、肉体面ともに成長していきたいと思っております。
そして、「武」としての空手の神髄に少しでも近づき、弐段の帯に恥じぬよう日々精進していく所存です。
※福島支部情報はこちらよりご確認下さい。